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出版社内容情報
画家の評価、作品の解説、生涯と時代を対照した年表に最前線の研究成果を生かし、全32図で画家の全貌をつかむ。
目次
作品
写楽の大首絵が語るもの―東洲斎写楽の人と作品
年表=東洲斎写楽とその時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oz
4
初読。東洲斎写楽(?〜?)は浮世絵師。わずか10ヶ月の活動期間と145点の作品を遺したのみで浮世絵の世界から消えた謎の人物である。正体については有名画家の変名説や能役者の斎藤十郎兵衛説などがあるが未だに決定的なものはない。極度にデフォルメされた役者の大首絵を多く遺し、その作品は当時から美醜を超えて違和感を感じさせるほど大胆なものであった。その短い活動期間ながら後期は役者絵を放棄し相撲絵や全身絵を描き、その作風も別人のように変化していることから、一般的に後期の作品は後退期あるいは別人の代作と評される。2014/10/04
紫
1
1997年刊行。図版の掲載は40点弱。主要なところはひと通りカバーしているので写楽の手引書としては過不足ないのでは。本書の白眉は著者による13ページ写楽論。いわゆる写楽の謎解きは写楽を特別扱いしたいあまり、他の浮世絵師の場合はどうだったかという点がおろそかになっているのではないでしょうか。巻末には浮世絵年表が掲載されており、写楽以外の話題についても綿密に押さえられているのでとっても便利。すでに20年前の本とはいっても内容に古びた感じはなく、いまでもきちんと押さえておきたい写楽の基礎知識であります。星5つ。2017/11/24