出版社内容情報
レイプは私をどういう人間にしたのか。本国フランスで30万部を超えるベストセラー。少女時代、継父にレイプされていた著者が、母親となった今、自身の体験とその傷がもたらす影響、加害者、世界中に存在する悪について、渾身の分析をする。表層的な共感を拒みながら、深い連帯を表現して感動をよび、本国フランスで「フェミナ賞」「高校生が選ぶゴンクール賞」などを受賞し、30言語で翻訳刊行予定の話題作。
【目次】
内容説明
虎は、私にとってはレイプ犯だった―。母親になった著者が過酷な少女時代の体験を綴る。本国フランスで30万部を超え、フェミナ賞、高校生が選ぶゴンクール賞、ル・モンド文学賞はじめ多数受賞。世界30言語で翻訳刊行予定の大ベストセラー。自分が何歳だったのか正確に覚えていないほど幼い頃、継父に繰り返しレイプされていた著者は、母親になった今、自身の体験とそれが人生に与える影響を可能なかぎり多角的に分析する。決して理解することのできない加害者の思考回路、「回復」などというものは社会が被害者におしつける幻想であること、「虎」が象徴する「悪」について。表層的な共感を拒みながら、個人の体験を超えた領域に到達する傑作。
目次
第一章 人物描写(私をレイプした男のポートレート;ポートレート;再びポートレートの試み;「舌の先が口蓋を三歩下がって」;薄暗がりの中の寝室 ほか)
第二章 亡霊たち(三十年後、トラウマについてのいくつかの考察;なぜなら私はレイプされたから;虎の手がかり;切り抜ける;同類扱い ほか)
著者等紹介
シンノ,ネージュ[シンノ,ネージュ] [Sinno,Neige]
1977年、フランスの南アルプス地方オート=アルプ県生まれ。フランスとアメリカの大学で学ぶ。博士課程ではレイモンド・カーヴァー、リチャード・フォード、トバイアス・ウルフについて研究。2006年からメキシコ在住。作家、翻訳家(英語、スペイン語)。本書で、フェミナ賞、高校生が選ぶゴンクール賞、ル・モンド文学賞、ストレーガ・エウロペオ賞など多数の賞を受賞
飛幡祐規[タカハタユウキ]
エッセイスト、ジャーナリスト、翻訳家。1956年東京生まれ。1974年渡仏。パリ第5大学にて文化人類学を、パリ第3大学にてタイ語・東南アジア文明を専攻。フランス人の夫とパリ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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