出版社内容情報
わたしは忘れない。日本で、9歳にしてもっとも死に近づいたときのことを――文化人類学者の父の研究のため来日した著者は、1943年から終戦まで一家5人で抑留される。蟻や蛇を食べるほどの飢餓、父母が与えてくれたささやかな楽しみ、乳母など優しくしてくれた日本人との思い出、ファシズムへの憤り……。イタリアを代表する作家が七十余年の時を経て、現代への警鐘を込めて綴ったメモワール。
内容説明
1943年9月、突如暗転した、京都で暮らすイタリア人少女の運命。心身を苛む監視の警官による屈辱的な扱いと生命を脅かすほどの飢餓、優しくしてくれた日本人との思い出、そしてファシズムへの憤り…。封印していた過去を、ついに記した心揺さぶられる回想録。日本育ちのイタリアを代表する作家が、戦争が絶えない世界への警告と未来への希望を託したメモワール。
著者等紹介
マライーニ,ダーチャ[マライーニ,ダーチャ] [Maraini,Dacia]
1936年フィエーゾレ生まれ。作家・詩人・劇作家。文化人類学者の父フォスコ・マライーニ、母トパーツィア・アッリアータとともに1938年来日。一家5人は終戦までの約2年間、名古屋の強制収容所に抑留され、1945年イタリアに帰国。1962年『バカンス』でデビュー。1963年に『不安の季節』でフォルメントール賞、1990年『シチーリアの雅歌』でカンピエッロ賞、1999年Buio(未邦訳)でストレーガ賞受賞
望月紀子[モチズキノリコ]
東京外国語大学フランス科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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