出版社内容情報
時間は流れ、やがてただ消え去る。老年を迎えた男を語り手に、ひとの記憶の曖昧さをスリリングに描きだす昨年度ブッカー賞受賞作。
時は流れ、ゆらぎ、やがて跡形もなく消える。二〇一一年度ブッカー賞受賞作。歴史とは、不完全な記憶と文書の不備から生まれる確信である――。二十代で自殺した親友の日記が、老年を迎えた男の手に突然託される。それは、別れた恋人の母親の遺言だった。男は二十代の記憶を懸命に探りつつ、かつての恋人を探しあてるが……。記憶の嘘が存在にゆすぶりをかけるさまをスリリングに描くバーンズの新境地。
内容説明
穏やかな引退生活を送る男のもとに、見知らぬ弁護士から手紙が届く。日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいると。記憶をたどるうち、その人が学生時代の恋人ベロニカの母親だったことを思い出す。託されたのは、高校時代の親友でケンブリッジ在学中に自殺したエイドリアンの日記。別れたあとベロニカは、彼の恋人となっていた。だがなぜ、その日記が母親のところに?―ウィットあふれる優美な文章。衝撃的エンディング。記憶と時間をめぐるサスペンスフルな中篇小説。2011年度ブッカー賞受賞作。
著者等紹介
バーンズ,ジュリアン[バーンズ,ジュリアン][Barnes,Julian]
1946年、イギリス・レスター生まれ。オックスフォード大学卒業。OED(オックスフォード英語大辞典)の編集者等を経て作家に。2011年、『終わりの感覚』で、四度目の候補にしてブッカー賞を受賞
土屋政雄[ツチヤマサオ]
翻訳家。1944年、松本生まれ。東京大学中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naoっぴ
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どんぐり