Crest books
ホワイト・ティース〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105900236
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

ロンドン下町育ちの優柔不断男アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きイスラム教徒サマード。似ても似つかないこの二人の友情を軸に、19世紀からミレニアムにいたる時空間を往還しつつ、カオスの都ロンドンを活写する。ディケンズ/ラシュディばりのストーリーテリングにインディーズの心意気。新世紀初の偉大な才能と称えられた、ジャマイカ系大型新人のデビュー長篇。ウィットブレッド賞処女長篇賞、ガーディアン新人賞、英国図書賞新人賞、コモンウェルス作家賞最優秀新人賞受賞。

著者等紹介

スミス,ゼイディー[スミス,ゼイディー][Smith,Zadie]
1975年、多くの移民が暮らすロンドン北西部ウィルズデンに生まれる。父はイギリス人、母はジャマイカ人。ケンブリッジ在学中に書いた草稿が出版社の目にとまり、異例の版権争奪戦となる。2000年、デビュー長篇『ホワイト・ティース』発表。イギリスにつづき、アメリカでもたちまちベストセラーに。ウィットブレッド賞処女長篇小説賞、ガーディアン新人賞、英国図書賞新人賞、コモンウェルス作家賞最優秀新人賞などを相次いで受賞。2000年最大の文学的収穫と称賛され、前評判にたがわぬ大型新人ぶりを証明した。現在、新作長篇を執筆中
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

217
ジャマイカ系の著者が 紡ぎだす3組の移民家族の 物語。 時空を超えて描写される 多民族の登場人物たちが 生き生きと描写されて、 心地よい。 アーサーとサマードの 数十年にわたる友情の 日々、そしてクララとの 出会い、アルサナ…インド、イスラムの規律に 戸惑いながら、軽やかな 文体で異国情緒を感じる… そしてイギリスも肌の色が 混在する多民族国家である ことを再認識させられる 上巻だった。 2015/11/21

ケイ

132
柴田元春氏が絶賛する翻訳家藤井光氏も、移民2世や1.5世の文学をさかんに訳されているが、この作品を読んでイギリスでも確かに新しい移民文学が台頭しているのだと思った。特に訳がアリスマンローを積極的に訳されている小竹さんであることで、なんとなく頭のどこかを刺激される。作者は24才のジャマイカ系イギリス人。死にたいイギリス人と誇り高いバングラデシュ人ら3代のお話。このバングラデシュ人がモスリムだという事も、一捻りされているような気がした。感想は下巻に。2017/01/10

キムチ

52
小竹氏が好きなので文は読み易いが、内容はなかなかの曲者。正直、好きな文章で無い。移民文学と一括りにしたくはないががジュンパ・ラヒリと些か類似の臭い・・更に分断される側、する側の心情の奔流はえぐい。まさに、ハイブリッド才能の溢れかえる様。英国とジャマイカのハーフの筆者・・ケンブリッジ在学中の執筆というから驚嘆。かちかちエホバ信者だったアーチ―の章はイライラするどんくささと武骨さの繰り返し、対するバングラデシュ人 サマードの章の方が断然面白い。ムスリムの教義を捏ね回す自己弁護の上塗りの連続。双方の妻もユニーク2021/09/28

NAO

51
優柔不断なアーチー・ジョーンズとバングラデシュからの移民でアーチーの親友サマード・イクバルを中心に、ロンドン郊外を舞台に、人種、宗教、異文化が激しく衝突しあう物語。アーチーの自殺未遂からクララとの出会いへの流れに乗って、アーチーとサマードの生活に巻き込まれていく。 2022/08/01

星落秋風五丈原

43
【ガーディアン必読1000冊】20世紀イギリス。ロンドン下町育ちの優柔不断男アーチーが自殺しようとしたのを止めたのは、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム、サマード。親子3代に亘って描く。軽妙な文章で綴られる人生の真実。タイトルにもなっている白い歯の意味はミスター・ハミルトンのこの言葉「きれいな白い歯がいつもいいことだとは限らない。」白い歯は白人社会。白人社会イコールイギリスではない。2016/08/26

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