シリーズ「進化論の現在」
農業は人類の原罪である

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  • サイズ B40判/ページ数 95p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784105423032
  • NDC分類 612
  • Cコード C0020

内容説明

「エデンの園」はペルシャ湾にあった!?一万年前、「新石器革命」とともに始まったとされる農業。だが、なぜ、こんな面倒なものが、突如始まることになったのか…?もはや現代の進化論は、キリンの首がいかに長くなったかとか、ウサギの耳はなぜ伸びたなんて研究をしてるわけではありません。現代の知の枠組みを変えつつある「進化論」の最先端を紹介する知的興奮のシリーズ第一弾。「楽園後」の農業が、実は人類にとって、終わりなき業の始まりだったことを論証。

目次

第1章 農業の持ついくつもの側面
第2章 ネアンデルタール人の最期と更新世の大量殺戮
第3章 新石器革命

著者等紹介

タッジ,コリン[タッジ,コリン][Tudge,Colin]
1943年ロンドン生まれ。動物学者、サイエンス・ライター。ケンブリッジ大学卒業後、ロンドン動物学協会のフェローに。著書多数。The Times、Independent、The Guardian、Nature、New Scientistなど一流紙誌に多くの記事を執筆し、イギリスの国営放送BBCにも出演多数。科学雑誌の特集面においては企画・構成も担当している。生物学の知識をベースに、環境問題、人口問題、食糧問題にまで目を配り、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにおいてダーウィン・セミナーを担当

竹内久美子[タケウチクミコ]
1956年愛知県生まれ。京都大学理学部卒業後、同大学院に進み、博士課程を経て著述業に。専攻は動物行動学。『そんなバカな!』で講談社出版文化賞科学出版賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

53
多くの食物を利用できるよう環境に手を出し、操作することを追求した農業。土を耕し、品種改良と作付け、作物の保護・収穫をくり返すうちに人口が増え、ますます農業に精を出すようになる。人類の発展にとって増えた人間を食べさせていける方法は農業しかなかった。これは今でいえば日々の糧を得るための仕事だ。仕事はすればするほど増え、働けど楽にならず幸せは遠のくばかりである。環境からただ採って来て飲み食いする狩猟・採集の生き方をしていたら、人類はもっと自由に楽に楽しく生きられたのかもしれない。農業は人類の原罪である。2014/10/06

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

10
進化論の現在というシリーズで、訳が竹内久美子となるとかなりトンデモ要素があるのでは?との不安(期待)を裏切らないもので。この手の本が「銃・病原菌・鉄」と似通ったものになるのは仕方がないだろうけど、聖書と関連づけての推論がそれに疑いを持たせない説得力。原題のどこにも原罪なんて言葉はないけど、うまいこと付けたものだなあ。農業とは人を豊かにするものではなく、地球を食い尽くすための暴力だったのだ。2021/07/06

tama

5
図書館本 字は大きくページ数は少ないので二晩で読了。シリーズ本のせいか詳細な説明はなく、科学エッセイ的雰囲気。最初に読んでおけばよかった。2014/07/07

ヒダン

5
「一万年ほど前になぜ明らかに粗雑な段階にあった農業が受け入れられるようになったのか」という問いがテーマ。「農業により人口が増え、ますます農業に精を出すようになる。さらに農業は労力をかければそれだけの見返りがあるのでこの過程がますます加速されていく」という答えに向かう一本道に組み立てられた論理に好感が持てる。進化論的な考え方に疎いからか、言われて初めて気付く当たり前の論理が多く勉強になった。まだ検証されていない仮説の段階であると筆者も仄めかしているが、説得力がある。薄くても密度は高い優れた新書である。2012/12/03

イリエ

4
刺激に満ちた書。「農業を行っている者は自分たちが螺旋をなす悪循環に陥っていることに気づくだろう。農業をすればするほど人口が増え、そうするとますます農業に精を出さなければならなくなる」指摘は面白いが、現代との繋がりをもっと読みたかった。 2013/10/01

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