内容説明
なにゆえに私は、ライフルを手にせざるを得なかったのか。昭和43年2月、金嬉老は暴力団員2名を射殺し、静岡県・寸又峡の旅館に籠城。たった一人、死を覚悟して、「在日」に向けられた差別の実態を、日本中に告発した―。過酷な生い立ち、弁当を踏みにじられた学校時代、度重なる就職差別、警察から受けた数々の侮辱と暴言…。事件に到るまでの半生、延々たる獄中生活、看守の自殺事件、そして仮釈放。激しく差別と闘いながら、日本と日本人を愛してやまなかった男の真実―。
目次
突然の釈放
差別と屈辱
放浪生活へ
警察への憎悪成長と無頼
奪われた女性
結婚と別離
小泉暴言事件
曽我を射殺
寸又峡へ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨシムラ管
4
日本国民や人を憎まず、圧政と差別に抗命する氏に感動した
ゆう
2
いろいろ都合がよすぎる。2012/11/22
wakaba
1
気持ちはわかる。民族差別がひどいことも、悔しいことも。人としての扱いを受けられない屈辱感も。こういう形でしかその悔しさを表現できなかったのかと、絶望的な思いに駆られる。今を生きる私たちは、差別とどう向き合い戦うか-重い問いを突きつけられた気分で読了。2014/08/05
Masahiro Kudoh
1
壮絶な人生ではあるが自身を正当化し過ぎて破綻しただけのようにも感じる。共感は全く出来ないが人生の不条理を強く感じた。2012/10/18
ともあきほ
1
この人も自分中心で、自分の意見が通らないと自分を正当化している人。たしかに差別の人生を送ってきたかもしれないが、自分にまけてしまった人。 2005/02/21