出版社内容情報
壮大な遺産を託された女の前に次々現れる謎の符号、奇妙な暗合――地下郵便網とは? 全米を揺るがす陰謀とは? 文学の巨人による最速の傑作長篇、新訳!
内容説明
ある夏の日に突然、かつての恋人から遺産のゆくえを託された若妻エディパは茫然と立ちすくむ。その男こそ、カリフォルニアきっての大富豪だったのだから―。調査に赴く女探偵の前に現れたのはハンサムな顧問弁護士に大量の切手コレクション、いたるところに記された暗号めいた文字列に郵便ラッパのマーク、そして、奇怪にして残酷、暗喩に満ちた古典劇。すべては歴史の裏に潜む巨大な闇を指し示していた…。だが謎は増え、手掛かりは喪われてゆく。果たしてエディパは間に合うのか?そして、彼女に真に託された遺産とは?絶え間ない逸脱と連発されるギャグの数々。にもかかわらず、天才作家は最速のスピードで読者を狂熱へと連れ去る。稠密にして底抜け、痛快にして精緻なる名作が、詳細なガイド「49の手引き」を付して新訳。
著者等紹介
ピンチョン,トマス[ピンチョン,トマス][Pynchon,Thomas]
25歳で出版した『V.』(1963)でウィリアム・フォークナー賞。複雑な謎解きゲームの要素を孕む『競売ナンバー49の叫び』(1966)によってポストモダニズム文学の代表者の一人と目され、超大作『重力の虹』(1973)ではカリスマ的な人気と共に、世界文学の革新的な導き手としての注目を得た。だがその後、初期短篇集『スロー・ラーナー』(1984)を刊行するも完全に沈黙。17年ぶりの『ヴァインランド』で軽やかにカムバックして以降は二篇の超大作『メイスン&ディクスン』(1997)と『逆光』(2006)によって円熟したピンチョン・ワールドを開示した。その文学的意匠の途方もなさによって、ノーベル文学賞候補の常連に名を連ねている
佐藤良明[サトウヨシアキ]
1950年生まれ。フリーランス研究者。東京大学名誉教授。専門はアメリカ文化・思想・ポピュラー音楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Aster
NAO
zirou1984
ころこ
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