内容説明
ピュリッツァー賞受賞作家、渾身のノンフィクション!最高裁長官ウォレンの決断、黒人少年殺人事件、エルヴィスとディーン登場、コマーシャルの女王、灰色の服を着た男、キング牧師と公民権運動、モンローのヌード・カレンダー、ベティ・フリーダンの挑戦、ピル解禁、スプートニクの屈辱、クイズショー・スキャンダル、U‐2機撃墜、キューバ危機の影、ケネディとニクソンのテレビ対決…。スリリングな50年代のドラマ。
目次
最高裁長官の決断
黒人少年の死
北への脱出
エルヴィスとディーン
栄光のGM
コマーシャルの女王
“理想”の家庭
灰色の服を着た男
キング牧師の旗の下に
モンローのヌード・カレンダー
ペイント・プレイス
女らしさの神話〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大森黃馨
9
「内政は実は外政のために行われ外政もまた実は内政のために行われる」「アメリカはその実国内に植民地を持っていた」『アメリカ一国で全世界を成立させている」私見ではアメリカ50年代は言わばバブルの時代であったまたしかし歪みも抱えていて決して最終完成夢の世界ではなかったアメリカの悲劇は夢が終ってもなお世界が続いている事 やはり日本の歴史の考察も自国史だけではなく他国史とも比較しないととんでもない考察結果が出てしまうように思う 2023/10/01
m_a
1
圧倒的な取材の緻密さ。それでもハルバースタムの著作の中では広く浅い内容だからとっつきやすい。2013/09/03
てら
1
読み終えて「『ザ・シクスティーズ』『ザ・セブンティーズ』が読みたい!」と思ってしまった。特に公民権運動のその後を読みたい。しかし、ハルバースタムはすでに亡く、その機会は永遠に去っている。 とは言え、この大著の背景にはすでに60年代、70年代以降のアメリカ、そして現代世界の姿も浮かんでいるのである。すぐれた歴史の本は、あつかっている時代以外のことも雄弁に語っているという好例。2011/05/20
伊勢田和良
0
デビッド・ハルバースタム「ザ・フィフティーズ 下巻」を読みました。上巻同様、400ページを超えるボリュームです。 1950年代のアメリカの黄金期の政治・経済・文化・社会の現象を概括しています。社会現象の主人公となった人物の行動と影響をドラマチックに描いて上巻同様にワクワクさせる読み物になっています。 団塊の世代にとっては馴染みのある事件が多く、ノスタルジーと歴史の流れを感じます。やがて来る60年代の混乱と翳りの予兆というべき事件・現象も多かったことが分かります。 エルビス・プレスリー、ジェームス・ディーン2015/05/24
sasha
0
ハルバースタムはやっぱり手強い。でも、内容が濃いから面白い。世界のリーダーに躍り出たアメリカは繁栄と栄光を謳歌するが、それは混迷への序章だったのか。僅か10年、されど10年。この10年にいろんなことがつまっている。ひとつひとつの出来事なら知っていることも多かったが、年代でまとめて読めて大満足。2012/07/17