内容説明
ジャズは、この男から始まった。少年サッチモを虜にした、ニューオリーンズの天才コルネット奏者、バディ・ボールデン。爆裂するコルネットを手に、狂気の淵へと疾走した苛烈な生涯を、妻や友人を語り手とする挿話、インタビュー、詩的断章等によって再現する。伝説と史実を巧みにコラージュした、『イギリス人の患者』(ブッカー賞)の作家によるドキュメント・ノヴェル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saeta
9
まだ独自のスタイルを確立する前の手探り段階の初期の作品といったところか。もう少しJAZZが聴こえて来るような文章になっているのかと思ったが、流石にこの時代の人は音源も残っておらず、表現するのも難しいか。2020/12/07
Mark.jr
3
裏「ビリー・ザ・キッド全仕事」みたいな。2025/02/10
Tsunekazu Ito
0
伝説のジャズ演奏者バディ・ボールデンの話・・を期待していたけれど、想像の散文詩。伝説は伝説のままでした。2012/10/21
funa1g
0
やや冗長。2010/09/17
tomo6980
0
一枚の写真しかないから、音楽が残されてないから、書ける伝記もある。「音楽は、一度放たれると二度と取り戻すことはできない」そういうものだ。なんて、ついカッコつけてしまうのは、硬派なオンダーチェ節に当てられたか。ユルスナールのハドリアヌスのように、史実と勘違いされるたらそれはそれで面白い。2021/07/25