内容説明
マスコミによって流される“ニュース”や、操作された統計資料、ハリウッド映画、テレビ、ファッション、美容産業を通じて流される情報。その底にはねじ曲げられ、意図された、女性への“メッセージ”が隠されていた。キャリア・ウーマンの結婚難や不妊の増加を誤った資料をもとに伝え、社会を攪乱し、“フェミニズム”こそ女性の敵だと訴えるのは、一体だれなのだろうか。綿密な取材をもとに、膨大な資料を駆使して書き上げられた超大作「バックラッシュ」。女性にも男性にも必読の一冊。
目次
すべてはフェミニズムのせい?
バックラッシュの神話
バックラッシュは繰り返す
反フェミニズムというトレンド―メディアとバックラッシュ
映画の中のバックラッシュ―母性を称えよ、さまなくば死あるのみ
人形のドレス―ファッションにおけるバックラッシュ
美とバックラッシュ
敵意の政治―ニューライトの宣戦布告
バックラッシュのブレーンたち―ネオコン(新保守)からネオフェム(新フェミニズム)まで
バックラッシュの報酬―働く女性が払った代償
バックラッシュ下の産む自由、産まない自由(リブロタクティブ・ライツ)―女性の身体への攻撃
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
抹茶ケーキ
1
80年代に起きたフェミニズムに対する反撃をバックラッシュと呼びその諸相を記述。取り上げている対象は、映画・雑誌・ドラマ・小説・新聞など多種多様。基本的には「メディアではこういうことが言われている⇒しかしそれには根拠がない⇒なぜなら実際はこうだからだ」みたいな感じで議論が進むけど、最後の「実際はこうだからだ」の根拠となる出典やデータが訳書では省略されているので、正直何とも判断がつかない。ただフェミニズムに対するバックラッシュが平等を阻害しているという問題意識にはすごく共感できる。2016/04/06
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