内容説明
情熱を長びかせ、永遠のものにする秘訣を、彼女は僕よりも知っていた…。パリのベストセラー、大人の恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
44
「妻への恋文」で私を身悶えさせたA.ジャルダン。果たして本作も期待を裏切らなかった。これでもかと続く自縄自縛プレイにあんたも好きねぇと声を掛けてあげたい。しかし最も心を打ったのは87歳と85歳のカップルの姿。大人の最終型として憧れる。たまたま併読していたE.トッドの著作が仏の中産階級の家族イメージに役立った。2017/04/27
みけのすずね
1
「恋をする年頃なってからというもの、僕は官能の誘惑に決して負けずに女を口説いてみたいと思い詰めていた」安定を求めてロールと暮らしながら抑制をかけていたのは、愛人だらけの両親への嫌悪感から心の折り合いをつけるため。ファンファンの魅力に抗う主人公を最初は高潔な考え方のように思えたが、恋の身勝手さで歪んできてこのまま破滅?という所で、ファンファンも意外と一途だったし、ティーさんが救ってくれたなあ。「人は愛する者に対して責任があるんだぞ。…この世でたった一つ重要なのは一人の女を幸せにしてやることだ」2021/08/02
ありさと
0
なんて爽やか変態狂気純愛小説! 同じ内容で乱歩とかが書いたらすごいことになる、とか東野圭吾はこれ読んだのかな、とかしょうもないことを考えてしまった。でもこの圧倒的な爽やかさはなんなのだ……楽しい。2017/01/20