内容説明
フランソワーズ・ジルーは、フランスの週刊誌「レクスプレス」の編集長であり、ジスカールデスタン内閣では、「女性の地位」閣外相、文化庁長官をつとめたことのある、フランスを代表するジャーナリストである。政界にいる間、政治の舞台で演じられるドラマをつぶさに目にしたジルーは、その著『権力の喜劇』でフランスの政界の権力構造の有様を客観的に、ユーモアさえたたえた筆で描き切った。本書は、ジルーにとっては初の小説であり、先のテーマをフィクションという形を借りて、再度世に問うた問題作である。ここに描かれる大統領のモデルをめぐって、かしがましい論議を呼び、一躍ベストセラーとなった。