見える暗闇―狂気についての回想

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見える暗闇―狂気についての回想

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  • サイズ B6判/ページ数 134p/高さ 20X13cm
  • 商品コード 9784105164034
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

不気味な精神の揺れが地鳴りのように続いていた―。その精神の変調がいっきに激烈な鬱病の発作へと変化し、文学賞の授賞式という晴れがましい席で、人間として生きてゆく絆が完全に失われた。目に入るものはすべて自殺を唆す道具にすぎない…。人間存在の根底を揺るがす不可解な苦悩の実態を文学的にとらえた迫真の記録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アトレーユ

7
ノンフィクション・エッセイ。人により症状などは千差万別な病で、だからこそ、余計に内省的になるのだろう。2024/12/11

ndj.

5
『闇の中に横たわりて』の、ペイトンのおちていく様がすさまじく、いつまでも脳裏から離れないでいる。その作者スタイロンが自らの鬱体験、そこからの劇的回復を綴った小品。言葉にならないはずの痛みや苦しみ、悲しみが、ありありと表現されている。「歩行傷兵」とはまさに言いえて妙だ。2016/01/14

コウ

2
あの『ソフィーの選択』のスタイロンさんです。山田太一さんの『見えない暗闇』を思わせるタイトルですが、共にミルトンの『失楽園』から引用した言葉であることは間違いないでしょう(山田さんの場合は、いかにもという感じで捻って)。薄い本ですが内容はヘビーです。ご本人の欝の体験にメスを入れた本です。★★★★☆2008/06/25

ぼっせぃー

1
大うつ症状を作家として記述した作品だが、文学的である、といった印象は強くなく、それを如何に自分の納得いく形で表現できるか、あるいはこの歴史を越えた苦しみを共感の中に解くことはできはしないか、見方によっては闘争的に言葉を尽くそうとする姿勢が印象深い。また、うつ病の治療や社会的影響に対しても、時代から考えると公平な目配せがされているように思う。うつ症状を示す言葉が、人口に膾炙する中で陳腐化し、焦点がズレることを危惧しているが、後年マックウィリアムズが自著の中で精神医学用語の一般について同様の指摘を行っている。2020/11/13

Rieko Ito

1
三十五年前の体験なので、今とは治療も薬も随分と違うということもあり、私はいまいち入り込めなかった。作家らしく、小説や芸術との関連が非常に多いのが、他の体験記とは異なる特徴か。2020/10/19

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