出版社内容情報
1957年、30歳だったガルシア=マルケスが、当時の「民衆主義」諸国をジャーナリスト魂で駆け巡った90日を、作家魂で物語る。黙して語らぬ民衆の本音を知りたければ、酒場のトイレで落書きを見ることだ。一九五七年、三十歳のガルシア = マルケスが「壁」以前の東西ベルリン、旧富裕層が生き腐れるライプツィヒ、対照際立つプラハとワルシャワ、冷徹残忍のアウシュビッツ、世界最大の村モスクワ、ソ連軍事介入の傷跡深いブダペストと、記者魂で駆け巡った九十日を作家魂で物語る。現在を考える暗示に満ちた十一のルポルタージュ。
ガブリエル・ガルシア=マルケス[ガブリエル ガルシア=マルケス]
著・文・その他
木村 榮一[キムラ エイイチ]
翻訳
内容説明
ガルシア=マルケスが30歳だったその年―。「壁」以前の支離滅裂な東西ベルリンを、旧富裕層が生きたまま腐れてゆくライプツィヒを、対照際立つ2つの都市プラハとワルシャワを、「冷徹残忍」が完全保存されたアウシュヴィッツを、人間の間尺に合わない世界最大の村モスクワを、ソ連軍事介入の傷跡も生々しいブタペストを…。持ち前のジャーナリスト魂で誠実に駆け巡り、生れながらの作家の血で鮮烈に物語る。現在を考える暗示に満ちた、11篇のルポルタージュ。
目次
“鉄のカーテン”とは赤と白のペンキを塗った木の柵である
支離滅裂なベルリン
財産を没収された人たちが集まって、窮状を語り合う…
チェコの女性にとってナイロンの靴下は宝石である
プラハの人たちは資本主義国と同じ反応を示す
沸騰するポーランドを注視して
二千二百四十万平方キロメートルの領土にコカ・コーラの宣伝がひとつもないソ連
モスクワ、世界でもっとも大きい村
スターリンは赤の広場の霊廟で悔悟の念を抱くことなく眠りについている
ソビエト連邦人たちは格差にうんざりしはじめている
“私はハンガリーを訪れた”
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