感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中
14
この本は「走れウサギ」の続編なのでそっちを読んでからの方が面白さが判ると思います。ハリーと浮気をした妻との話し合い。別に暮らしている年老いた父母の面倒。ひょんなことで同居することになった家出娘ジルとの交流。アポロの月面着陸、人種差別問題、ベトナム戦争を背景として、1960年代米国の世相が鮮明に浮かびあがる。なにか閉塞感をとても感じられます。米国人なら理解できる描写なんでしょうけれど僕には訳の分からない部分も結構ありました。ハリーの成り行き的な出来事は、米国的な社会感覚を内包しているのかなぁと思いました。2017/06/18
ヘラジカ
12
一括刊行版で半分まで読んだのでこちらで登録。『走れウサギ』から井上謙次訳で読んでるので慣れてる分大変読みやすい。2016/10/14
tera
9
1969年(アポロ11号が月面着陸に成功し、ベトナム戦争に嫌気する雰囲気、公民権運動はキング牧師が暗殺され過激化しつつある)のアメリカの雰囲気が色濃く感じられ興味深いが、家出少女のジル、黒人スキーターとウサギ父子の4人での生活になる後半の話は村上春樹の小説を読んでいるようであまり好きになれなかった。2017/01/05
ひと
4
ウサギ4部作の2作目の上巻。前作から10年たちウサギは36歳になっている。妻とよりを戻したウサギは平凡なサラリーマンとして郊外に暮らしている。アポロ11号がはじめて人類が月に行き、ケネディが暗殺された時代。今度は妻が浮気をして、ウサギは18歳の少女と暮らし始める。下巻も早く読んでみたいと思いました。2025/04/12
マサキ
3
マイ青春のバイブル、走れウサギ。続編をようやく手に入れました。その後のウサギ、いちいちエピソードが心に辛く刺さります。読むのを中断しながら、ゆっくり読み進めました。ウサギから見た60年代アメリカは、バブル崩壊失われた20年、日本版ロストジェネレーション世代に、不思議なほどはまるのです。2014/06/25