出版社内容情報
今こそ、兵法書『孫子』から「戦わずして勝つ」極意を学べ! ウクライナ侵攻、ガザ紛争、予測不能な朝鮮半島情勢、そしてトランプ大統領の誕生……。混迷を極める世界のなかで、日本が生き残るために何をすべきか。今こそ兵法書『孫子』を基礎に据えて国際情勢を読み解き、戦争を回避せねばならない。『孫子』が説く実践知をインテリジェンスの技法に活かし、危機の時代を生き延びよ!
内容説明
ウクライナ侵攻、中東情勢、朝鮮半島、そしてトランプ大統領…。今こそ『孫子』の「戦わずして勝つ」極意を学べ。
目次
日本を巻き込む「飢餓」「疫病」「戦争」の復活 戦争は国家の重大事である(計篇)
CIAも参考にする紀元前四百年のスパイ活動 スパイには五種類ある(用間篇)
ロシア秘密警察に買春で脅された商社員の末路 郷間とは、敵の組織内に味方を作ることである(用間篇)
政治家の二大行動原理「名誉」「利権」の利用法 内間は、敵の役人・政治家を籠絡して使うことである(用間篇)
二重スパイには絶対なってはいけない理由 反間とは、二重スパイのことである(用間篇)
ゾルゲの名誉回復に寄与した「日仏合作映画」 死間は、味方のスパイを通じ、敵に偽情報を与えるスパイだ(用間篇)
北方領土交渉を助けた「ゾルゲの墓参り」 死間は、味方のスパイを通じ、敵に偽情報を与えるスパイだ(用間篇)
ロシア訪問で政治・経済エリートに会う意味 生間は、敵地から生還して、収集した情報を伝える者である(用間篇)
スパイの世界で性悪説を原理とするのは 諜報は五種類のスパイで行うが、その元になる情報は反間による(用間篇)
御しやすいバイデンをプーチンが褒め殺す訳 相手の側近や警護者の名前を把握し、味方のスパイに必ず調べさせるのだ(用間篇)
価値観外交との訣別を表明した岸田首相の真意 成功できるのは、情報を先に得た者である(用間篇)
日朝首脳会談「ミスターX」はなぜ粛清されたか 発表されていない諜報活動が他から伝われば、担当者とそれを伝えた者は共に死ぬことになる(用間篇)
フランシスコ教皇「ウクライナ白旗」発言の真意 戦争は迅速に切り上げることはあっても、長引かせてうまくいくことはない(作戦篇)
露テロはISが狙う「キリスト教徒の殺し合い」 およそ戦いは、敵と対峙した後、奇策・奇襲によって勝利するものだ(勢篇)
岸田首相の腹のうちを探る北朝鮮の情報戦 相手の腹づもりがわからなければ、交渉することはできない(軍争篇)
中ロが警戒する21世紀版「大東亜共栄圏」 戦いに優れた者は、人心をまとめ、原則通りに作戦を行う。だから勝敗を支配することができる(形篇)
中ロ朝封じ込めではない「防衛費増額」の思惑 智者は、どんな事柄でも、必ずプラスとマイナスがあることを考慮する(九変篇)
受験の方程式「合理的学習計画×集中力×学習時間」 敵の十倍の兵力があれば包囲し、五倍なら攻撃し、二倍なら相手を分裂させる(謀攻篇)
金与正ルートにかかる日朝首脳会議の実現 君主と補佐役が緊密であれば国は強く、意思疎通ができていなければ弱体化する(謀攻篇)
欧米と敵対する意図なしプーチンの現実主義外交 戦争の原則は、敵は来ないと考えるのではなく、いつ来てもよい状態で待っていることである(九変篇)〔ほか〕
著者等紹介
佐藤優[サトウマサル]
1960年生れ。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了の後、外務省入省。在英大使館、在露大使館などを経て、1995年から外務本省国際情報局分析第一課に勤務。2002年に背任と偽計業務妨害容疑で逮捕・起訴され、東京拘置所に512日間勾留。2005年2月執行猶予付き有罪判決を受ける。2009年6月に最高裁で上告棄却、執行猶予付き有罪確定で外務省を失職。2013年6月に執行猶予期間を満了、刑の言い渡しが効力を失った。2005年、自らの逮捕の経緯と国策捜査の裏側を綴った『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。以降、作家として外交から政治、歴史、神学、教養、文学に至る多方面で精力的に活動している。2020年、その旺盛で広範囲な執筆活動に対し菊池寛賞を贈られた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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