天竺熱風録

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104710010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

太宗皇帝の命を受け、王玄策は、長安から遙かインドに向かう。苦難の旅路を経て、ようやく辿り着いたマカダ国では、政権を奪った悪王が人びとを苦しめていた。義に厚い好漢は怒りに震える。だが彼に頼るべき兵はない。国際政治に通じた王玄策は、軍勢を得るため、ある計略にすべてを賭けた。その知力で、強大な敵を破った中国史最強の文官、鮮烈に登場。

著者等紹介

田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年、熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。78年、『緑の草原に…』で第三回幻影城新人賞、88年、『銀河英雄伝説』で星雲賞を受賞。壮大なスペース・オペラから、中国歴史時代小説まで、幅広い作風で絶大な人気を誇る
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

35
★★★☆題名だけをみれば、三蔵法師、ひいては悟空率いる西遊記なのかと思い読み始めてみたところ、1ページではやくもその予測は穿たれる。主人公は、王玄策という唐 太宗皇帝時の中級官僚で、玄奘三蔵の帰国 数年後の話し。彼が、新た 国使として天竺(インド)へ向かう話であるのであるが、まぁ 内容的にみて面白そうでもなく 読むのをやめようかとも思ったが、文体が流麗で読みやすく 歴史上には、埋もれながらに 偉人がいるものだと関心はするが、作家もあとがきで書いている通り、あくまで娯楽としての読み物としても十分に楽しめる。2017/01/15

ファーラス

6
とても面白かった。唐勃興の時代、法顕や玄奘の後に唐と天竺(インド)を3往復もしたという実在人・王玄策。彼の波乱に満ちた二度目の往復を講談調で語る、痛快歴史娯楽小説。序盤は本筋を軽視した史料並べのきらいがあり、キャラも掘り下げが弱く、正直退屈。中座すら考えた。しかし中盤の頭、簒奪者が支配する天竺に着いてから一気に面白くなる。一気読み、気づけばこの世界に登場した人物たちと世界が好きになっているという、別れを惜しみたくなる一冊に。少ししか出番やセリフのない者も良いキャラ立ちで、妙技。あとがきもやはり面白い。2021/06/20

しんた

2
著者の中国物は文学として評価されるべき。まあ変な刑事ものやめないと無理か…好きだけど2013/01/03

Ahmad Todoroki

1
インド人か中国人の作家はこの驚異的な史実を小説にしてないのかなあ。ジャッキー・チェンは『カンフーヨガ』の冒頭で少し映像化してましたけど、やや白髪三千丈だったかもしんない笑

ホームズ

1
田中芳樹の中国ものは面白いです。ちょっと聞いたことがないところも取り上げてくれるからいいです。2006/01/11

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