内容説明
血に抗うがゆえに、血脈から逃れられず墜ちていく男と、血脈だけに縋りながら、血に裏切られ慟哭する女―。お互いの存在を深く封印した二人の運命が再び交わったとき、新たな悲劇が幕を開ける。北九州を舞台に、三島賞受賞作『ユリイカ』、劇場映画デビュー作『Helpless』の先に拓かれた圧倒的な物語の荒野。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なゆ
58
青山監督、亡くなったんだっけ…と手にとる。映画観たのはコレじゃなくてhelplessの方だったか。でも3部作とのことで、話に繋がりがある。…とはいえ、全体像をつかむのには時間がかかった。そして、憎み合ったり自棄になったり逃げ回ったりなんかもうぐちゃぐちゃの中で、女たちは強かだった。中でも千代子怖すぎ。きさん連発で馴染みの言葉三昧なのが嬉しい。暗くて重いけど、3部作観たくなる。2022/04/20
Taxxaka_1964
5
女は弱し、されど母は強しを愚直に、殺伐とした中に、シャボン玉の壊れるかの脆さとその大きさで描いた秀作。読み辛く長くかかったとは言え、やはり青山真治の文体には心惹かれるものがある。2017/12/31
らん
1
母と子の物語。なんかな。2013/05/18
Brenda
1
映画では聞き取れなかったケンジのセリフや、汲み取れなかった千代子の真意や秋彦の心情が分かったのは収穫でもあり、一方で、知ってしまったことへの一抹の寂しさもある。映画から入った者の感想です。2012/10/26
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
1
△…ダークですね…苦手な人は要注意。2009/03/10
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- 和書
- 罪の夜 ハーレクイン文庫