内容説明
太平洋戦争の最中、仏領インドシナの「南洋学院」へ向かう一団があった。敵潜水艦の魚雷攻撃で南シナ海を迷走する輸送船団。次々と僚船が波間に消えてゆく“死のバシー海峡”。ようやくたどり着いた国際都市サイゴンでは南国の眩しい自然と異国情緒の新鮮な暮らしが待っていた。やがて学徒入隊してラオスのジャングルに分け入るが…。戦乱の南方アジアを10000キロも遍歴する少年の目を通して、激動の時代と心の成長を描いた物語。
著者等紹介
宮脇修[ミヤワキオサム]
1926年京都生まれ。戦争中サイゴン南洋学院在学。旧制三高、京大(美学美術史)卒。上京し、無職、放浪。出版社に勤務して文芸書編集。劇団非常勤顧問
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