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警官の血〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 397p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104555055
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職員殺害事件」。ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は、跨線橋から転落死する。父の志を胸に、息子民雄も警察官の道を選ぶ。だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。ブント、赤軍派、佐藤首相訪米阻止闘争、そして大菩薩峠事件―。騒然たる世相と警察官人生の陰影を描く、大河小説の力作。

著者等紹介

佐々木譲[ササキジョウ]
1950年北海道生まれ。自動車メーカー勤務を経て、79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞。90年『エトロフ発緊急電』で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞する。歴史小説も手がけ、2002年『武揚伝』で新田次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

191
’08年度の『このミス』1位作品です。上下巻合わせるとたいそうなボリュームに、たじろぎますが読み始めたら、そのボリューム感が嘘と思えるくらい、どんどん読み進めてしまいます。もともと佐々木譲さんの作風は会話が多く、非常に読みやすいと思います。そういったことからも、読むストレスを感じることなく、親子(孫)三代にわたる警官物語の壮大なクロニクルは読む者を圧倒してくれます。個人的には精神を病んでいく父の話が好きで、あのヒリヒリした雰囲気は他の作品では、なかなか味わえないと思います。佐々木譲さんに屈してください!2009/08/18

そのぼん

71
壮大なストーリーでした。戦後日本の歴史と供に、警察官の男性の人生が描かれていました。第一部では戦後間もない時期に警官になった男性が主人公で、第二部はその息子が主人公になっていました。続きが気になるところです。2013/08/03

紫 綺

57
文庫本にて読了。戦後闇市から現代まで、時代の翳を描く警察小説。因縁の親子二代、関わった未解決殺人自警団はどうなるのか?下巻へ。2023/10/29

藤枝梅安

53
舞台は戦後間もない東京の下町。  安城清二は上野警察署から警察官としての人生をスタートさせる。  戦後の混乱期を生き抜く人々の姿。その中で繰り広げられる様々な犯罪。  谷中・天王寺駐在所勤務となった清二は妻と二人の子どもたちとともに充実した生活を送っていた。  万引き常習犯の工藤という少年とその父親を厳しく叱咤し立ち直らせる。  それを幼い息子・民雄駐在所の奥から見ていた。 ◆昭和32年7月。駐在所に隣接する天王寺から火が出た。  清二は燃えさかる炎の中に消えたかと思われた。2010/11/12

クリママ

49
東京、上野のあたり。戦後すぐ、生活のために警察官になった。地域の人たちのためにと、駐在所勤務を希望する。希望がかなったものの、隣の五重塔の火事。その息子も、警ら警官を目指すが、与えられた任務は、思いもよらぬは過酷なものだった。淡々とした文章で描かれた情景、事件に、その当時の様子が偲ばれる。警官を描くのにとても合った文体だ。ボリュームのある上下巻には思わず後ずさってしまいそうだったが、読みやすくページがはかどる。単に、代々警官になることではなさそうな、警官の血とは…2017/06/14

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