雨男、山男、豆をひく男

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  • サイズ B6判/ページ数 116p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104509010
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

内容説明

言葉がすうっと胸にとどいてくる―窮屈なこころを揺り動かし、うつむいた顔を上げさせ、世界に新鮮な風を吹かせる強さと明るさ。男と女の確かな姿が、前を見据える力を与えてくれる。今、注目の女流詩人登場。

目次

1 男たち(男たち;雨男;豆をひく男 ほか)
2 女たち(小鬼;灰皿と少女;売れ残り ほか)
3 水源へ(かもしか;九階から;見えない関係 ほか)

著者等紹介

小池昌代[コイケマサヨ]
1959年7月、東京深川生まれ。津田塾大学卒業。詩人。『永遠に来ないバス』(思潮社)で97年度現代詩花椿賞受賞。『もっとも官能的な部屋』(書肆山田)で99年度高見順賞受賞。エッセイ『屋上への誘惑』(岩波書店)は2001年度講談社エッセイ賞を受賞した。詩誌「音響家族」発行人。自らの詩、ゲストの詩、翻訳詩などを掲載。毎号の表紙絵と挿絵も描いている
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

多田幾多

21
濃厚で生々しい、官能的なのに不快感を感じない。なんだか、古くておしゃれな映画を見ているような…気分。2013/08/25

SIGERU

19
言葉の律動よりも、発見の新しさで成り立っている詩集。その典型が「言葉がまだ」。エッセイでも書ける内容かもしれないが、切りつめた言葉で語られると、ずしりと重い何かが残る。こういう詩だ。友人の城ケ崎さんは、いつまでも少女のようにあどけない人。そんな彼女が、友だち同士の他愛ない心理テスト遊びに加わって、ある設問に「したいナ」と解答。だがその設問は、性的な欲望度を示すものだった。うろたえて恥ずかしがる城ケ崎さん。罪を犯してしまったような心の痛みを覚える作者。城ケ崎さんは、ほどなく、子宮ガンで亡くなった。2021/04/21

tom

9
久しぶりの小池昌代。この人の小説はかなり好き。詩の方は、ほとんど分からないのだけど、小説の新作がここのところ出てないようなので、まあ、いいかと借りてくる。冒頭の「男たち」はなかなか良い感じ。ただし、私の頭では、詩についてのコメントなんて書くことができない。2017/11/13

ちいさな図書館

5
ごく短いオムニバス映画を見ているような雰囲気の、その光景が目の前に浮かんでくる詩集。小説を読むように読めて、詩集に持つハードルの高い感じが全く無かった。男性について書いた詩より、女性について書いた詩のほうがより生々しく体に染み渡るように感じられるのは、作者が女性だからか私が女性だからか、はたまたその両方なのか?いずれにしても、すごく好きな言葉たちだった。2012/05/01

さく

4
小説が良かったので詩を読んでみた。「男たち」「女たち」「水源へ」と三つのテーマがある。「女たち」の中の「言葉がまだ」というのが良くて、4ページの中に物語がギュッと詰まって、最後悲しみに耐える様子を水溶き片栗粉の上澄みに例えるなんて。すごい。詩集は図書館で借りるには不向きというか、手元に置いて何度も読んでいるうちにふと入ってくるようなものだ。でも読みたいものすべてを買うことは叶わず、借りてひとつでも響くものに出会えたら嬉しいし、それが今の私を表しているかとも思う。でもホントは買うべきですね。2020/08/21

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