出版社内容情報
花嫁修業にきた超不器用な女の子の正体は? 幽霊が猫に化けた理由って? 「しゃばけ」シリーズ第十二弾のキーワードは「神の庭」!
病弱若だんなが兄やと交わした五つの約束とは? 累計580万部「しゃばけ」シリーズ最新作! えっ、若だんなが大店の跡取り息子たちと稼ぎの競い合いをすることになったってぇ!? 長崎屋には超不器用な女の子が花嫁修業に来るし、幼なじみの栄吉が奉公する安野屋は生意気な新入りの小僧のおかげで大騒ぎ。おまけに幽霊が猫に化けて……。てんやわんやの第十二弾の鍵を握るのは、荼枳尼天様と「神の庭」!
内容説明
若だんなと兄やの五つの約束って?超不器用な女の子が花嫁修業に来たり、幽霊が猫に化けたり、病弱若だんなの周りは今日もてんやわんや。「しゃばけ」シリーズ第十二弾。
著者等紹介
畠中恵[ハタケナカメグミ]
高知生まれ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学ビジュアルデザインコース・イラスト科卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
266
今宵は趣向を変えまして、落語家風に。前座噺にお付き合い頂ければ幸いにございます。さて、筋金入りの病弱若だんな「役立たずならば消えてもいいというのなら、誰より私が真っ先に、消えてしまいそうだ」いやいや鳴家の言う通り「きゅい、月丸と若だんな、違う。似てない」ですねぇ。幼なじみの栄吉が本気で叱った小僧の梅五郎も然り。家族に食事を作るのも、お仕事も、相手の喜ぶ顔が嬉しいからじゃございませんかねぇ。毎日期待するのも何ですが、滅多に無いから「有り難い」だから生きる張りにも、やり甲斐にもなるってもんで。分を知り、→2014/03/17
紫 綺
157
やはり「しゃばけシリーズ」は短編の方が面白い。若だんなの成長が垣間見え、少々安心の満足の一冊だった。若だんな、有能なカウンセラーになれるのではないだろうか。特に「みどりのたま」がお気に入り♪2014/04/09
ちはや@灯れ松明の火
149
誰もがなりたいものになれるとは限らない。寄せられる心配に、掛けてしまう迷惑に、もどかしさと不甲斐なさを感じながら、それでも己のことは自分自身で決めたいと願う。この手で初めて稼いだ四文銭は黄金よりも眩しく、もつれ絡まりあう縁の糸に疲れながらも心は躍る。なれる、かもしれない。ひたすらに夢を追う友の背中は遠く、望み通りに生きられずじまいの幽霊は消えそうに儚い。なれない、かもしれない。思い出せない面影、帰れない居場所、大切と思えるもののために生きていきたいと希う。大丈夫、いつかはなりたい何かになれるはず、多分。 2013/09/26
myunclek
133
妖の活躍よりも、頑張る若旦那の姿が目立ちましたね。少々痛々しさも感じましたが(笑) 何故か読むのに時間がかかりました。忙しさのせいばかりでは無かったかも。シリーズもここまで来ると、行き詰まり感が漂います。寂しいけれど何かパッと新しい展開ではじけて、そろそろ「終わり」。にした方が良いかもって思ったりもして…。2014/05/25
nyanco
112
もう12冊目にもなるのですね。お屋敷の中に住む妖かしだけでは、マンネリになってしまうので、少し目線を外に向けた作品になっているように感じました。まず冒頭の「跡取り三人」、大店の跡取り息子たちと稼ぎの競い合いをすることになり、若旦那もお屋敷を出ることに。若旦那が誰の手助けも借りずにお金を稼ぐなんて大丈夫?他の二人から出遅れた若旦那でしたが、性格と育ちの良さを前面に押し出し、安くではなく、上品に一時の贅沢を味わう為に敢えてちょっと割高…という菓子売りの商売を思いつく。このエピソードは面白かったです。続→2013/08/06