内容説明
摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。お馴染みの妖がオールキャストで活躍する「いっちばん」、厚化粧のお雛ちゃんの素顔が明らかになる「ひなのちよがみ」の他三編を収録。大人気「しゃばけ」シリーズ第七弾。
著者等紹介
畠中恵[ハタケナカメグミ]
1959年高知県生まれ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学ビジュアルデザインコース・イラスト科卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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吉田あや
74
いつか再会できるであろう人が早くも登場で大興奮!若だんなにとってまさしく戦友ともいうべき友との再会の縁が嬉しい。今回も天狗に攫われたり、犬も食わぬ喧嘩に巻き込まれたりしながらも、おっとりと優しい若だんなとかわいい鳴屋のやり取りに癒される。修行を頑張り中の幼馴染の栄吉の修行姿を追っていくもの今後ますます楽しみに。天性の才ではなくとも努力がいつか実を結び、生き生きとお菓子を作る栄吉がみれるといいなあ。それにしてもしゃばけは甘味テロの連続で誘惑にそろそろ負けそうな予感。2020/07/14
ゆきち
69
今回も楽しく読了。若だんなが天狗に攫われて空を飛んだり、鳴家がきゅいきゅいと騒いだり、「しゃばけシリーズ」は私の癒やしの1冊になってます。最新刊を早く読みたいから次にゴー!!2015/10/18
セウテス
66
しゃばけシリーズ第7弾。兄松之助は結婚して新しい店へと移り、菓子屋の栄吉も修業先へ行ってしまった。人は少しずつでも、成長しようとするものだ。おかげで寂しさを覚える一太郎だが、三途の川から一緒に戻った冬吉との再会や、天狗との新しい出会いが待っていた。「いっちばん」タイトルの作品だが、元気の無い若だんなを歓ばせ様と、妖の仲間たちが考えを巡らせるが上手く行かない。結局いつもと変わらず、皆なでわいわいやっているのが一太郎の楽しみなんだろうと思う。本短編はどれも淡々としていて、一太郎がゆっくりと生きていると感じる。2016/02/28
万葉語り
58
シリーズ7作目。病みついた若旦那をだれが「いっちばん」喜ばせられるか妖たちががんばる表題作が面白い。三春屋の栄吉が奉公先で自分の行く末に迷いながらも、菓子作りに戻る「餡子は甘いか」白塗りのお雛ちゃんのお店がつぶれそうになり若旦那も打開策を一緒に考える「ひなのちよがみ」もよかった。2017-1062017/07/02
pika
50
和菓子屋へ修行に出た栄吉のエピソード『餡は甘いか』が良かった。後からはじめた人に追い抜かれてしまう無力感、よくわかる。挫折しそうになったけれど、やっぱり好きだからやり続けたい、栄吉のその気持ちがうれしかった。「やり続けることも才のひとつ」という主の言葉がいいですね。懐かしいあの人と再会できた『いっぷく』、鳴家たちが若だんなを喜ばそうと贈り物を考える『いっちばん』もおもしろかった。2011/10/21
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