出版社内容情報
占領期、焦土の日本でジャズを広めた日系米軍兵。彼がサックスを覚えたのは、強制収容所の中だった――。二世が辿った一つの昭和史。
焦土の日本にジャズを広めた二世、彼がサックスを覚えたのは鉄柵の中だった――。砂漠の中の強制収容所でサックスを覚え、占領期の日本でジャズを広め「神様」とまで称えられた日系二世。差別の中に育ち、長じてGHQ語学兵として赴任したジャズマンは、荒廃した「祖国」で何を見たのか。後に日本文学者の道を選んだその生き方から、戦中戦後の日米の姿に光をあてる。従来の占領史に一石を投じる傑作評伝。
内容説明
差別の中で育ち、高校時代を強制収容所で過ごした日系二世。GHQ所属の「アメリカ兵」として、戦後日本に赴任したジャズマンは、灰燼に帰した両親の「祖国」で何を見たのか。後に日本文学研究者の道を選び、信長も寵愛した「幸若舞」などに「日本人の血」を探ったその生き方から、戦中戦後の日米の姿に光をあてる。
目次
第1章 鉄柵の中の「日本人村」
第2章 ハリウッドへの道
第3章 米陸軍日本語学校
第4章 オキュパイド・ジャパン
第5章 ジャズと軍務と文学と
第6章 うずき始めた傷口
著者等紹介
秋尾沙戸子[アキオサトコ]
名古屋市生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒。上智大学大学院博士後期課程論文執筆資格取得後退学。テレビキャスターを務める傍ら、民主化をテーマに、旧東欧・ソ連やアジアの国々を歩き、ジョージタウン大学大学院外交研究フェローとしてワシントンに滞在したのを機に占領研究を始める。著書に『運命の長女―スカルノの娘メガワティの半生』(第十二回アジア・太平洋賞特別賞)『ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後』(第五十八回日本エッセイスト・クラブ賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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