内容説明
果てしなくつづく岩砂漠―。ユダヤ教、キリスト教の聖典であり、イスラム教の根本規範でもある旧約聖書は、この地に生まれた。なぜなのか。人々を唯一の神へと向かわせるもの。それは何なのか。そして、神による救済とは何か…。アジアの多神教世界を実地に検証してきた、日本山岳宗教研究の第一人者が、仏教、神道など多神教との比較を通して、人間と宗教をめぐる根源の問題に迫る!シナイ半島からイスラエル北端の聖地へ、聖書誕生の地をひたすらに歩く…。多神教世界から、唯一の神への思索の旅。
目次
1 砂漠に生まれるもの
2 シナイ山の朝と夕べ―神との契約と選民
3 エルサレムという希望
4 ヨルダン川と死海のほとり
5 ガラリヤという異文化圏
6 地中海への目差し