内容説明
人間黒沢の素顔と名作誕生の思い出語り。この一冊を書くことは、黒沢監督との約束だった―。半世紀にわたる師弟の、心の交流。
目次
クロサワさーん
出会い
悪魔のように細心に
黒沢ファミリー
志村のおじちゃん
三船と四船
個性爺さんと本物婆さん
不老長寿の薬
喧嘩も才能のうち
大男小男〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わかめ
3
土屋さんは、黒澤映画の中では堅くて真面目な役ばかり。実は大らかで気さくな人柄で、黒澤監督に可愛がられ黒澤宅に居候もしていたそう。映画界の巨匠、黒澤天皇は怖いイメージだけど、この本を読むと凝り性でおしゃべり好きで寂しがりやで、黒サングラスの奥には、優しくて少年のように真っ直ぐ瞳があるのだ。『七人の侍』撮影時の苦労話や共演者の楽しいエピソードがてんこ盛り。当時の映画界の熱気むんむんさも伝わってくる。土屋さんの素直な文章も好ましい。私も思わず「クロサワさーん!」と叫びたくなるほどに慕わしくなる。2015/11/19
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