内容説明
紅葉、漱石、芥川、太宰ら、文豪たちの作品のなかで息づく汽車旅を、旧い時刻表、路線図等を駆使してたどりなおす。郷愁と発見にみちた鉄道エッセイ。
目次
熱海、塩原、ちほく高原鉄道―『金色夜叉』を追いかける
東海道線旧三島停車場―文人たちの修善寺への道
まだ上州の山は見えずや―萩原朔太郎の汽車旅
「ヘっつい」に牽かれて―志賀直哉『軽便鉄道』の旅
上野発青森行急行103列車―太宰治の『列車』に乗る
線路はつづくかどこまでも―芥川龍之介「機関車を見ながら」
文明の長蛇が走る―三四郎の上京と漱石の汽車論