淳 それから

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104265022
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

あの悪魔の事件から八年が過ぎた。酒鬼薔薇聖斗は、保護観察も終了し、完全なる社会復帰を果たした。殺された淳君の父親の胸中は?淳君の兄の八年間とは?絶望の淵から「あすの会」への参加。そこでの戦いの日々。ついに明かされる被害者遺族の悲しみの真実。

目次

プロローグ 花の砦
第1章 絶望の淵
第2章 闘い
第3章 新たな「出会い」
第4章 「あすの会」
第5章 社会復帰
第6章 重い十字架
エピローグ それから
犯罪被害者基本法

著者等紹介

土師守[ハセマモル]
1956(昭和31)年、神戸市生まれ。神戸大学医学部卒。放射線科医師。’97年、神戸連続児童殺傷事件により、当時小学校6年生だった次男、淳君を失う

本田信一郎[ホンダシンイチロウ]
1959(昭和34)年、熊本県生まれ。日本ルーテル神学大学(現・ルーテル学院大学)中退。フリーランスのアナウンサーを経て、TVのリポーターに。現在は、「新潮45」「実話GON!ナックルズ」などを舞台にノンフィクションライターとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

48
「淳」の続編が出ていたことを知らなかった。読友さんが読んでいて知った。少年Aの親が書いた本など読んだことがあるが、出版する前に被害者家族に報告すらしていなかったとは。少年Aはサイコパスだから、親の育て方だけが問題ではないと思っていたけど、やはり非常識な親だと思った。それに引き換え、淳くんのご両親は、自分が立ち直るだけでも大変なのに、長男くんをしっかり支えていて、なんてご立派な方々なんだろうと思った。一生懸命這い上がり、親子3人頑張って、しかしその後にまた少年Aの「絶歌」で傷つけられることになるのだ。 2018/12/02

ちょん

25
残忍な凶行から8年、少年Aは自由の身に。被害者である土師さんの疑問は解決されていないという事実に愕然とした。土師さんの行き場のない気持ちを考えると胸がイタイ。淳くんが天国で喜んでくれるであろうから、人には優しく接したい。という土師さんの力強い言葉。人間の大きさが感じられた。こういう大人でありたい。そして、陰ながら応援していこうと思った。2014/05/01

まあちゃん

22
神戸連続殺傷事件の被害者土師淳君。父親とノンフィクションライターの共著。日本という国は被害者より加害者に手厚い。被害者家族の二次的三次的被害は予想を超える。Aの医療少年院での教育は他の書籍でかなりすばらしいと思ったが、被害者の立場からするとやはり十分ではない納得できないものなのだとわかる。2015/10/09

かんちゃん

21
【図書館】土師氏らの尽力により、犯罪被害者等基本法が成立した。しかし、遺族が真実を知る術は未だない。加害者は7年間の教育機会を得た後、技能訓練を受け、すっかり罪は償ったものとして社会に送り出された。法的には正しい。しかし、惨殺された子供は帰ってこない。遺族の心は永遠に癒えない。恣意的な報道は繰り返され、興味本位の大衆を煽る。神戸連続児童殺傷事件の遺族らの手記は早々と絶版になった。遺族の意向だろう。一方、加害者の両親の手記(1999年初版)、そして加害者の手記(2015年初版)は今も販売され続けている。2015/06/23

かよぴー

17
図書館で目についたので。以前加害者の両親の手記を読了。この本の前に「淳」を出し、それからの事。家族の悲しみ、マスコミによる過剰な取材、根拠のない記事。そして「少年法」という非条理な法律。被害者の父が少年法の改正、被害者を守る「犯罪被害者等基本法」の成立に向けて立ち上がる。少年というだけで、たったの8年教育を受けただけで、狂った精神は正常になるんだろうか? 猟奇殺人に性的快感を持つのを止めさせられるのだろうか? 「少年法」これからもどう変わっていくか見届けたいた思った。2015/08/22

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