内容説明
地球上に現れた生物の99%はすでに絶滅。人類は、いつ消える?そのあとは、牛の天下!?生命と進化の謎を解く一冊。
目次
第1章 「強制終了」のような絶滅
第2章 「絶滅」にはさまざまな理由がある―「絶滅」と「進化」の関係
第3章 人間が滅ぼした生物と、人間が保護しようとする生物
第4章 「絶滅危惧種」をめぐる状況
第5章 どのような生物が「絶滅」しやすいのか
第6章 「絶滅」とは何か
著者等紹介
池田清彦[イケダキヨヒコ]
1947年、東京都生まれ。東京都立大学大学院生物学専攻博士課程単位取得満期退学。理学博士。生物学者。早稲田大学名誉教授。山梨大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トムトム
40
分かりやすい本でした。大絶滅のあとに種の多様性が爆発的に増える。ぶっ壊してから再構築。人類が滅びないように様々な延命処置を続けていても、いつかは必ず来る大絶滅!?うん、私は今日が楽しければ良いさ~♪2021/05/11
trazom
39
ネオダーウィニズム批判の急先鋒である池田先生の思いが迸っている。ネアンデルタール人は絶滅したとされているが、ホモ・サピエンスと交雑して現生人類のDNAに遺伝子レベルで存続しているとすると、そもそも絶滅とは何かを考えさせられる。野生生物は狩りの成功率を3割程度にして被食者の絶滅を食い止める知恵を持つが、相手を完全に絶滅に追い込む人間の無知が情けない。76億人という人類の数を、キャリング・キャパシティだとする考えには賛成だ。池田先生らしい刺激的な本だが、途中、延々と絶滅危惧種が紹介される章は、退屈で辛い。2019/09/19
haruka
33
わたしたち人類は大繁栄しているように思われるが、地質学的な時間スケールでみると絶滅はすぐそこに迫っている。種にも寿命があり、だんだんシステムが硬直化して突然変異が起こりづらくなると、環境変化に適応できず消えていくのだ。ネアンデルタール人らのおかげで氷期を乗りきれたように、変異や交雑は大切だ。遺伝子操作は人間のいまの都合だから、良くないだろうな。読んで、もし宇宙に進出したら?と妄想した。アシモフの小説で、月に移住した者はスラッとして綺麗になるみたいな話があった。そこまで離れたら、別の人類種の誕生があるかも?2025/01/09
ロマンチッカーnao
27
いやぁ、面白かった。僕たちはネアンデルタール人でもあるんですね。人間よりも、賢くて身体能力も高かったネアンデルタール人。滅んだと思ってたけど、その遺伝子は僕たちの中にある。ネアンデルタール人男性とホモサピエンスの女性がセックスをして、子供ができた。その子孫が僕たち。ネアンデルタール人の遺伝子が入っていたから、寒冷期を乗りきれた。歴史上最大の人物はネアンデルタール人の男性とセックスした女性。その女性がいなければ僕たちはいない。人類の寿命。滅びた日本狼の話。最強の生き物はウミガメ。ゾウの話など全部よかった。2020/01/16
Tomomi Yazaki
25
それじゃそろそろお暇します、的なノリの軽い題名ですが、実は生物の絶滅について真面目に語られています。生物の進化は絶滅と繁栄の繰り返し。我々人類の繁栄もその結果に他ならない。その絶滅が自然の流れであろうと、人為的であろうと、進化に変わりはない。本書に記載されたレッドリストを見て近年の絶滅種、絶滅寸前の種の壊滅的な数に圧倒され驚きましたが、それもまた進化の過程に過ぎません。人類から見るとその自然破壊を阻止すべきとなりますが、それはただのエゴ。生物は必ず絶滅する運命にあります。それは人類も例外でありません。2020/11/29
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