内容説明
ライ・クーダーのギターを木曾の楽器工場で作った職人、本物の京野菜を育てる農家、自然の音で構成された衛星放送の制作者、海ガメを守る仕事に情熱を注ぐ男…多彩な「達人」たちの静かな情熱、ささやかな発見、偶然の出会いについて、膝をまじえて語り合う一人旅へ。母なる自然に導かれた人々のちょっと不思議な16篇のドラマから、知らない世界が広がります。雑誌『SINRA』、『NAVI』で注目のエッセイを単行本化。
目次
森の奏でる音
クマゲラの森
営林署の新しい声
海ガメの帰る島
森林限界
忘れていた風景
地球の音を聴く
自分の中に眠る自然
よみがえる水の力
自然薬と宗教心
地球生活の家
杉の巨木を守る町
木を育てる
自然を感知する住宅
文化としての野菜
高野山 僧侶との対話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
15
日本は森林の国だが、森を大切に思っている日本人がいかに少ないことか。営林署の職員がどんどん減って1万人を切ったら山に影響がでると警鐘を鳴らしているが、現在、営林署(現森林管理署)職員は5000人規模である。一方、都会の中で自然を感知する住宅「第2大地の建築」(保谷市)はコンクリートの剥き出し建築が草や樹で覆われて緑の山となる10年後が本当の完成だという建築家の構想は実現されず、竣工の10年後に解体されしまったようだ。本書の出版は1996年。20年後の今読むと作者の予想を上回る日本の変貌ぶりが気になる。2016/06/22
tomo
8
田舎生まれの百姓っ子なので、自然との共生や林業の実情には胸が迫るものがあった。子供ながら寂しく眺めていたハゲ山の背景に「経済優先のシステム」があったとは、思いもよらなかった。知らないばかりに「誰かのお家になったんだね」と無垢に信じてた。 私が産まれる前に書かれたものだと思うと、本当に心を打つ。私が無邪気に戯れ遊び場にしてきた自然は、常に誰かが守ってきてくれたものなのだろう。見えない努力に深く感謝したい。 次の休みに金山町に行こうと思います。駒沢さんが感嘆した街並みや豊かな杉の森がそのままで在りますように。2021/01/17
おさむ
8
リズム感のある文章家ときき、期待して読んだのですが、よくあるネイチヤー系エッセイ集でした。2014/08/15
かみーゆ
3
ST.GIGAってあったなあ。存在は知ってたけどコンセプトとか中身とか初めて知ったわ。子どもにはわかんなかったよ。スゴい聴いてみたくなりました。CD探しにBOOKOFF巡ろうかな。木のこと、森のこと、山のこと、どれも素敵ですね。自然と共生する生活、これからの社会に必要なのかも。いくつかオカルトっぽい分野の話もあって、まあ魅力的に描かれてるんだけど、駒沢さんはハマらなかったのかな。効果あるなら晩年難病に苦しまれてた時に救ってあげて欲しかったなあと思ったりしました。2020/11/26
捨拾(すてろう)
1
日本の森林、林業事情に詳しい。 伐採する=自然破壊ではないのだなあ。 中途、オカルトに寄る箇所で、苦笑い。2018/02/07
-
- 電子書籍
- じゃりン子チエ 【新訂版】 23 アク…
-
- 電子書籍
- サムライエイジ 徳間デュアル文庫