内容説明
浮世の風に吹かれながら、たどり着いたら新世紀。花のお父さんもいつの間にかお爺さんだよ~。セピア色した想い出が、小沢昭一的名調子で鮮やかによみがえる。
目次
第1部 まあ言わば騙る稼業や春の風
第2部 手の中の散歩のみやげ天道虫
第3部 泡雪へチャンバラごっこ真っしぐら
第4部 行秋や紆余曲折を経し猫背
第5部 まばたきは考える間の蟇
第6部 南無や南無あといくたびの柚子湯かな
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
朔麻
2
以前よんだ本に紹介されていて、「オジン」という単語のくだりを読みたくて市立図書館から借りた。まさか6部48話ある中で、しょっぱなの話とは思わなかった。ヲイ。 小沢昭一といえば、ラジオで「小沢昭一的こころのぉ~」と言っている記憶しかないな! まぁそんなもんですよね。 蝶は平気なのに蛾はダメなんだと。どっちも無理だわぃ。程々におもしろいエッセイでした。2019/01/17
FK
2
古本でずいぶん前に買ってあったものだろう。うっすら色が変わっていた。氏についてはかろうじてテレビとかで見て知っていたが、それほど詳しくはない。 読んでいて昭和の雰囲気というか、貧しい頃の下町風景が浮かび上がってくるようであった。もうそのような過去は歴史の中に消え去って行くのみなのだな、との感慨を催す。 この手の本は、もう誰にも読まれなくなっていくのだと思う。和田誠の装幀の古びたハードカバーの本を、私は机の下のくずかごにそっと入れた。 2017/12/08
河村祐介
1
文体だけで一冊ぐっとくる!2018/04/27
くたびれ役人
0
5年前に亡くなった父と同年齢のため、とても身近に感じられる話が多くよかったです。著者が存命の時にもっとラジオや演劇を見ておけばよかったと残念に思いました。これからも古本を発掘して読んでいきたいです。2022/07/06