鉄塔武蔵野線

鉄塔武蔵野線

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  • サイズ B6判/ページ数 246p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104020010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

愕然、唖然,呆然―前代未聞の小説誕生。第6回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。鉄塔をこよなく愛する少年二人の、夏の日の大冒険。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白パラガス

23
二学期に転校することになった小学5年生の少年が,その年の夏休みに子分を一人連れて,武蔵野線という高圧線の源流を突き止めるための“大冒険”に出た。高圧線はいくつもの鉄塔をはさんで繋がっており,武蔵野線81号鉄塔から1号鉄塔までの全ての鉄塔を制覇することを目指す。物語が進むにつれて目指す鉄塔番号が1に近づいていき,それが転校を控える少年に残された“無邪気な子どもとしていられる猶予期間”を示しているようで,カウントダウンのように残りの鉄塔が減っていく後半は少し感傷的な気分になった。2019/02/24

耳クソ

18
どんなに鉄塔を精緻に描写しようとしても自分の言動や感情との関連のなかでしか言葉にできない「内向」的な「わたし」と、「わたし」が好きなアキラは、二人きりでは夜を迎えることができなかったが、そんな現実を、そしてどんな現実をも撥ね返す結界が生み出す夜のなかを生きている。小説にできることとできないことをここまで厳しく切り分けて、写真を頻繁に使ってまで限界まで切り分けて、「わたし」たちはこの小説のなかを生きていく。2022/08/18

ナチュラ

14
和風「スタンド・バイ・ミー」のように感じた。 普段、何気なく目にする「鉄塔」をこよなく愛する少年の、鉄塔伝いに冒険するストーリー。 一見、変人にみられるかもしれないが、この熱意に大人たちも心を動かされる。 胸が熱くなった。   これから「鉄塔」の見方が変わりそう。2014/07/17

みーまりぽん

10
小学生の夏のちょっとした冒険譚。送電線鉄塔をまるでノンフィクションの紀行文のように淡々と紹介しつつ(写真・解説入り)進んでいく物語は、最後の最後で突然ファンタジーノベル大賞受賞作らしい展開に。 僕のように鉄塔も興味あるしノンフィクション好きだし、って者にはピッタリだけれど、、、一般の小説読みの方々には前半耐えられないのでは。「スタンド・バイ・ミー」の雰囲気は感じます、があくまで鉄塔好きのための物語です。 ラスト、未踏破部分は「ここから先は自分の足で辿っておいで」と歩かせてやってほしかったな。2013/03/22

ホレイシア

9
最初はちっ、外したかと思ったが、最後がよいので、かろうじて○。嫌でも鉄塔を見る目が変わりますぜ。2008/01/02

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