出版社内容情報
中国、春秋戦国時代に燦然と輝く名将楽毅。その偉業の陰にはこの男がいた。周王朝の王子という身分を捨て、群雄割拠する諸国を商人として渡り歩く青年・公孫龍。その清廉潔白な人格で将軍や有力者たちの信頼を得た彼は、自らその登用に尽力し、燕に仕えるようになった名将・楽毅が企図する空前の大戦略の実現に向け、才覚を発揮する。名作『楽毅』の感動が新たに甦る、宮城谷文学最高傑作、第三部。
内容説明
中国・春秋戦国時代末期、周王朝の王子という身分を隠し、商人として活動する公孫龍は、その天賦の才を見抜いた群雄たちに重用され、とりわけ燕の重臣から信頼を得ていた。公孫龍の尽力で燕に仕えることになった知将・楽毅は、燕を初め諸国の脅威となっていた強国斉を攻略すべく、各国を束ねる前代未聞の連合策を考案。公孫龍はその実現のため、これまで培った交諠を用いて力を尽くす。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
44
本作は燕の昭王の復讐の話であり、きわめて政治的な話しであり軍事の話でもある。一冊まるごとというのも中々じゃないかなと思いました。あっという間に読了2025/05/08
キジネコ
35
圧倒的なアイコンとして乱世を誘導した孟嘗君が時流の波間に沈み薛の領に隠棲。並び称される若き平原君の成長が描かれるのも嬉しく読みました。燕の昭王の信任を得た亡国の将軍楽毅が斉の討伐を行うハイライトにわくわく。「隗より始めよ」郭隗先生の教導「白馬は馬に非ず」二人目の公孫竜が物語に果たす役割はいかに?孟嘗君の再登場は?砂丘の乱で餓死する主父武霊王の再評価に少し安堵し・和氏の璧の帰趨をめぐる権力の鬩ぎあいの待つ次巻へ。公孫龍に孟嘗君の養父であった風洪・白圭が重なって見えて頼もしく、さて物語は何処に繋がるの?って。2024/04/16
まえぞう
26
破竹の勢いで斉の首都、臨淄を攻略する楽毅。戦勝にわく燕の国。ただ、これからまだ第2ラウンド、第3ラウンドと続くはずで、そちらも楽しみです。一方で「白馬は馬に非ずの」公孫龍が別に現れて、「なんなの?」と思ったら、和子の璧が趙王の手に。廉頗、藺相如も登場して、次は完璧の故事に繋がる話しに進むのだろうか?2023/08/26
まえぞう
25
最終巻となる第4巻が1年半ぶりにでたので、直前の第3巻だけでもと読みなおしました。楽毅が燕王の宿願をほぼ果たしたところで、ここまでの公孫龍が白馬は馬に非ずの公孫龍ではなく、創作上の人物名であることが明らかになります。宮城谷さんにしては珍しく、主人公が歴史上の人物ではないんですね。まだまだ続くと思っていたのですが、次で終わりということは、どんな結末になるのでしょうか?2025/03/01
星落秋風五丈原
23
ドラマにも出てきた和氏の壁登場。楽毅いよいよ活躍す。しかし宮城谷作品の主人公は愛され力がつおい。2023/09/05
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- 和書
- 社会福祉実習 (3訂)