私と踊って

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  • サイズ B6判/ページ数 240,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103971115
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ダンサーの幸福は踊れること。ダンサーの不幸は踊れなくなること――実在の舞踏家をモチーフにした表題作を含む全十九編の万華鏡。

この世の終わりに踊る時も、きっと私を見ていてね。ダンサーの幸福は、踊れること。ダンサーの不幸は、いつか踊れなくなること――稀代の舞踏家ピナ・バウシュをモチーフに、舞台を見る者と見られる者の抜き差しならない関係をロマンティックに描いた表題作をはじめ、ミステリからSF、ショートショート、ホラーまで、物語に愛された作家の脳内を映しだす全十九編の万華鏡。

内容説明

パーティ会場でぽつんとしていた私に不思議な目の少女が声をかける。「私と踊って」。彼女は私の手を引いて、駆け出した。稀代の舞踊家、ピナ・バウシュをモチーフにした珠玉の小篇。冴えわたる恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡。

著者等紹介

恩田陸[オンダリク]
1964年、宮城県生まれ。早稲田大学卒。1992年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。ホラー、SF、ミステリなど、既存のジャンルにとらわれない独自の作品世界で多くのファンを魅了している。2005年に『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞を、2006年に『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞を、2007年に『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優愛

252
「ほらね、回っているのは私。だけど、回しているのは私じゃないの」ダンサーは孤独で、自由で。だけど独りじゃないんだと教えてくれたのは誰だった?いつも見ていてね――そう言い残して消えていったのは誰だった?土色の服を着て黒いワンピースの私に言った「私と踊って」光の射す廊下で作り上げた私達だけのステージには誰一人として足を踏み入れてはいけないの。あの日の私達を、今の私を見ていてくれるのはただ一人あなたしかいないから。この世の終わりに私は踊る。冬の廊下を満たす程に。だってまだあなたの心の中に生きていたいと思うから。2015/07/06

hiro

200
ノンシリーズの短編集ということで、ショートショート、ミステリ、SF等恩田さんの守備範囲の広さがわかる。「弁明」:『中庭の出来事』を読んでみよう。「劇場を出て」:少女は女優でいえば誰のイメージかなと思って読んだが、あとがきで多部未華子さんの写真集向けに書かれた作品ということを知り納得。「東京の日記」:昨日NHKの『クローズアップ現代』で警察の通信傍受について取り上げていた。この伝書鳩さえ使えない東京は恐ろしい。「交信」:図書館本で読めなくて残念。さて、積読本になっていた『図書館の海』を読み出すことにしよう。2013/03/05

kishikan

165
ほーおぅ!凝ってるー。短編というかショート・ショートが20ンんン?!?篇。(詳しくは言えない!)ホラー、SF、ミステリ、恩田さんの得意とするところが、盛りだくさんのショートストーリになって登場。人によっちゃぁ、物足りないという方もいるかもしれないけど、恩田さんの魅力は十分に味わえるのではないかな。僕としては「心変わり」と対になる作品、「忠告」とその対になる作品、「台北小夜極」、そして「東京の日記」なんか好きだなぁ。人によって評価は分かれそうだけど、恩田さんファンなら一読の要あり。2013/08/23

ダイ@2019.11.2~一時休止

155
短編集。弁明を読んで「中庭の~」のヤツだと気付いた時がイイ感じ。交信がカタカナの部分に何か隠されていそうな気がして意味深でしたが、結局わからなかった・・・。2017/01/29

風眠

153
様々なジャンルの19篇。短い物語の起承転結の中に、様々なドラマがあって、オチもある。そう、結があるのだ。いい意味で恩田陸らしくない、まさに珠玉の短篇集。特に好きなのは表題作『私と踊って』。稀代の舞踏家ピナ・バウシュをモチーフにした物語で、美しく夢見るように、けれど、ひとりの舞踏家の立ち姿がまるでカメラで写しとったように鮮烈に浮かび上がる。そして『二人でお茶を』。若くして夭折したピアニスト、ディヌ・リパッティをモチーフにした物語。私の親知らずにも天才ピアニストが憑依してくれないかな。たとえば矢野顕子とか。2014/07/03

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