さらば、東京巨人軍。―鞠とゞまるは落つるとき

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784103943020
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0095

内容説明

野球への仁義もなければ、畏敬の念もない、ただ「勝てばよい」という長嶋野球。生涯巨人ファンを貫きたかったけれど、ついに貫けなかった。いまの巨人野球はあまりにも稚拙で幼い―。五十年来の筋金入りの巨人ファン詩人が、田圃野球からドーム野球までの自らの野球体験を通して描く、巨人野球への訣別の書。

目次

植田は鏡遠く声湧く小学校(殿村莵糸子)
日のおもて日の裏側の柿若葉(中西舗土)
世之介は船出するなり読み始(尾形恵以子)
算術の少年しのび泣けり夏(西東三鬼)
敗戦の前後の綺羅の米恋し(三橋敏雄)
早春の風樹にひかり充ち充つごと(赤城さかえ)
黒人と踊る手さきやさくら散る(鈴木しづ子)
好球必打の目つきの光る雲の峰(原子公平)
恋知らぬ猫のふり也球あそび(正岡子規)
何といふ淋しきところ宇治の冬(星野立子)〔ほか〕

著者等紹介

清水哲男[シミズテツオ]
詩人。昭和13年、東京都中野区生れ。京都大学文学部哲学科卒。芸術生活社の編集者、「文芸」編集を経て、フリーに。昭和50年に詩集『水甕座の水』でH氏賞、平成6年に『夕陽に赤い帆』で萩原朔太郎賞、晩翠賞を受賞。美術・映画・スポーツと幅広い分野で著述活動をおこなう。新潮社のテレホンサービス「新潮ブックジャーナル」のテレホンエッセイ「季節の色鉛筆」は、この3月で第150回を迎える
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