内容説明
時には政治的パワーと化し、時には憎悪をむき出しにして世を乱す、この摩訶不思議なるもの―宗教。長い歴史を辿りつつ三十点の地図が紛争の原点を解明。
目次
序 混沌の二十一世紀のキーワード―宗教
韓国キリスト教パワー
イラン・ホメイニ革命の「遺産」
ドイツ統一で変わった
キリスト教のバランス
ソ連解体で浮上した中央アジア回教国家群
カシミール「神」と「神々」の戦い
ロシア正教の復権
イスラムは王を認めない
窮地に立つレバノンのマロン派
聖都エルサレム
東南アジアのイスラム1億8千万〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
M.O.
8
再読。昔も今も大して世界の、特に中東の状況は変わらず。人類の歴史=紛争=宗教を巡る対立 と言えると筆者は言っているがその通り。 日本は特殊な国だと(自分含めて)感じる。 宗教対立で戦争? という感覚は日本人だけかも。2020/04/18
西澤 隆
2
話せばわかりあえるとつい安易に思ってしまうのは僕等が「宗教の楽園」日本で生まれたから。宗教は時にひとつの民族を宗教毎の複数民族に分けてしまったり、支配者が統治ツールとしていびつな利用の仕方をしたせいでとんでもない対立を後世に残してしまったりもする。結果として、宗教のちがいは正義の違いを生み、正義のちがう人同士では利害関係以外では調整ができない。例えば侵攻されたクウェートがなぜイスラム圏で共感を得られなかったかなど古い本(93年刊行)だけれども歴史的ややこしさの理解に繋がりその後のことをもっと調べたくなった2014/04/21
J_L_B_459
1
宗教を通してみると、大概の紛争が理解しやすくなる。2012/02/13