出版社内容情報
この病院は伏魔殿なのか……新人研修医が遭遇した異様な診療体制、そして老人の連続不審死。医療の正義とは何かを問う渾身の問題作!
この病院は、伏魔殿なのか――医療に潜む底知れぬ闇に切り込んだ問題作。新人研修医として総合病院に赴任した森永慧介。だが、そこで遭遇したのは不可解な出来事の連鎖だった。あまりにも歪な診療体制、相次いで発生する老人の不審死、そして入院中の若い女性患者の自殺。真相を探るべく調査を開始した慧介の身にも、危機が迫っていた……医療における正義とは何かを問いかけるサスペンス長篇!
内容説明
北海道の大学を卒業し、東京都下の病院で初期研修医となった森永慧介。だが、そこで直面したのは異様な出来事の連鎖だった。歪な診療体制、相次いで発生する老人の不審死、そして二十歳の女性患者の乱心―。この病院に、いったい何が起こっているのか?医師、看護師が抱える闇を描き出す衝撃のサスペンス!
著者等紹介
久間十義[ヒサマジュウギ]
1953年、北海道生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。87年、「マネーゲーム」で文藝賞佳作入選しデビュー。ポストモダン文学の旗手として注目を集める。90年、『世紀末鯨鯢記』で三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
51
タイトルどおり。ミステリーとしては答えがわかってしまいもう少しひねって欲しいです。新人研修医が赴任先で直面するあれこれという内容ですが、なにしろ本筋には答えがでてしまっています。院内のあれこれもあまり盛り上がるものがなく、私生活も物足りず。作家名で借りてしまったのですが、私には残念な一冊でした。2015/11/21
あかは
44
ちょっと変わった医療ミステリー。犯人がどうのというよりも、現実感に乏しく、ラストは拍子抜け。黄先生は好ましかったが、なんかぼんやりした感じ。看護師でも、あそこまでやるものだろうか。栗田先生もラストはいい人みたいになっていたけれど……。ちょっと期待外れ、かな。2016/11/08
tetsu
31
★2 新人研修医が赴任した総合病院で遭遇する不可解な事件。 全てが中途半端で全然よくない。病院経営や看護師、医者のオーバーワークに対する警鐘など、社会問題の提起という点でも訴えるものはなく、 またミステリーしてもストーリーや犯人の意外性、動機のリアリティ、トリック全てダメ。残念な読書でした。2016/03/31
keith
30
新人研修医森永は東京の民間総合病院へ赴任する。その病院で老人の不審死が相次ぐ。同僚の研修医とともに真相を明らかにしようとするが・・・。結構専門的な医療用語も出てきたので、本格的な医療サスペンスと思ってましたが、森永の真相に迫ろうとする手段があまりにお粗末。犯人の行動原理も説得性がまったくない。看護師の過酷な労働環境を訴えたいのなら、もう少し他の筋を考えるべきだと思った。2016/02/08
うさうさ
30
初読み作家さん。新人研修医が赴任した総合病院で、老人の相次ぐ不審死を見て真相を探ろうと動き出す。何を主軸に物語を展開しようとしてるのか今ひとつ分からず、最後のオチもあり得ないだろうと思われるもので、うーん、これはちょっと期待はずれだったな。2016/02/03
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