出版社内容情報
天才音楽家の父もまた、天才だった? 時にはフランス革命前夜、エリートコースまっしぐらのはずが、誰の陰謀か貴族社会の最底辺へ転落するハメに。さあ、どうする?
内容説明
時はフランス革命前夜、貧しい町人の子に生まれながらも学業成績抜群。貴族の子弟に伍して超エリート大学へ、末は博士か大臣?のはず…だったが、何の陰謀か封建社会最底辺の楽士稼業に身を落とすハメに。母からも絶縁され天涯孤独の身となったレオポルトの運命は…。
目次
第1章 ジュリアン・ソレル
第2章 イーカロスの墜落
第3章 雌伏
第4章 夜のオルペウス
第5章 アウローラ
著者等紹介
石井宏[イシイヒロシ]
昭和5年12月東京生まれ。旧制静岡高等学校を経て、東京大学文学部美学科ならびに仏文科卒。著書として、『反音楽史さらば、ベートーヴェン』(新潮社)第13回山本七平賞受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
21
18世紀のヨーロッパでは、音楽家は社会の底辺のハミダシ者という存在。 モーツァルトの父レオポルトは製本屋の家の長男として生まれたが、成績優秀なことから教会のサポートを受け、超エリートの道を進むが、陰謀により大学を追放され、楽士となる。36歳でヴォルフガング・モーツァルトを授かり、自身が無し得なかった脱階級の夢を得る。 そうなるまでの半生が書かれています。 当時は95%の庶民が、たった5%の王と貴族、高位聖職者の為に働き、搾取される立場。 その世の中で、少しでも上の階級へと地道に正直に頑張ったレオポルト。2014/07/24
Christena
7
アマデウス・モーツァルトが生まれるまでの話。挫折を繰り返したレオポルトが教育パパになり、モーツァルトをあちこち連れ回した経緯がよくわかる。また、当時の庶民の暮らし、音楽家の地位などが詳細に描かれていて、ザルツブルクの歴史も分かって面白かった。2014/08/27
m
3
宝塚のロックオペラモーツァルトで悠真倫さん演じるレオポルトが素敵だったので。若き日の彼の奮闘物語。自分では成し得なかった成功を息子がおさめてくれて良かったのかな。レオポルトは幸せだったのだろうか。マリアテレジアには酷評されていたようで、それを読むと切ない気持ちになる。2020/01/23
とかねね
0
歴史に残る天才の父親の青春時代の話。自身も天才と言われながら、父親との死別、母との不仲、大学での中退、なかなか認めてもらえない才能など苦悩の日々を過ごします。こうした日々を過ごしたからこそ、子供には成功してもらいたいと感じ教育に力を注いだのかもしれません。当時の楽師の身分や待遇が低かったということには驚きました。けれども今に残る名曲が残っているということは、音楽には人々を魅了する力を感じますね。2017/01/15
ぬらりひょん
0
ええ~っ 読んだ人いないの? そりゃ私も買ってまでは読まないと思うけど。 モーツァルトパパはすごく努力の人だったのね。2011/01/25
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- 和書
- 近世新義真言宗史の研究