出版社内容情報
明日は必ずやってくる。恋女房に死なれ大罪を犯した男にも、お縄覚悟で生きる泥棒長屋の女にも。装いも新たに大好評シリーズ最新作。
内容説明
人は誰も、思いもよらない人生を歩んでいる。恋女房に死なれ大罪を犯した奥州街道の男。お縄覚悟で盗みを繰り返す泥棒長屋の女。ただ、ひたすら生きてきただけなのに、どこが分れ道だったのか―。ままならぬ恋、叶わぬ望み。江戸の涙と溜息を受け止めて、読む者の胸を揺さぶる時代小説の決定版。
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルラ
16
レギュラー陣が主役になるそれぞれの話はね、もう読みながら思わずニヤついてしまう。これはシリーズを読み重ねて来た人間にしかわからない無上の喜びなのだ(笑)ドラマの影響で、慶次郎と作七、それに吉次達も頭の中で映像化されてたっぷり楽しめた。泥の中を這い回るようなどうにもならない暮らしでも、最後にふっと少しだけ遠くに明かりが見えたりする終わり方がいい。まったく前と変わらなくても、心持ちがすとんと落ち着く…それだけでいいんじゃないかなと思ったりする。みんな体だけには気をつけてほしいなぁ…次もまたきっと会えるよね?2012/09/06
kazu@十五夜読書会
12
北原 亞以子さん「慶次郎縁側日記シリーズ」最後の作品となってしまった。(2013/03/21記入)2013年3月12日75歳で亡くなられた作者北原 亞以子さんに追悼の意を表したい。2012/11/16
うみろー
11
再読。この人の本はいつでも優しい。心にスーっと染み込むような、江戸の空気を感じた。2015/06/09
さいちゃんの母
10
江戸の人たちの人情に粋を感じます。物資的には絶対今より、劣っているだろうに。表題のあした、人間の生き方!2012/08/10
snow★man
9
シリーズ物なのにこの作品で初読み。すぐに慶次郎に好感を持った。情が厚くて周りからも頼られていて、佐七の機嫌を伺って。その日の暮らしに懸命な人たちの生活の中での話。なんだかちょっと寂しさもあるが、一話が短いのもあり読みやすかった。2012/07/09