出版社内容情報
死が遠くではない患者さんの希望と選択を支えたい――そんな思いで開設した19床の野の花診療所。「わし、先生のこと大好き。ここで死なせてつかんせぇ」「楽になったら生きとうなって、まあ、人間っていい加減なもん」「最高だったよ、ありがと」。大空へ旅立つ人の、見送る人の、ことばと涙と微笑みを、鳥取からお届けします。
内容説明
神さま、あなたの出番はまだです。患者さんの痛みは、私たちが努力して和らげますから―。大空へ旅立つ人の、見送る人の、言葉と涙と…。
目次
1 野の花の人々(空いた2号室;笑うって難しい;五年生の力 ほか)
2 野の花通信から(病む人とともに;湧いてくること;飽きない ほか)
3 野の花カルテ(生死の体操;ええけえ;助けてあげて ほか)
著者等紹介
徳永進[トクナガススム]
1948年、鳥取県生まれ。京都大学医学部卒業。鳥取赤十字病院の内科医などを経て、2001年12月、鳥取市内にホスピスケアのある「野の花診療所」を開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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kinoko-no
2
見開き一ページのストーリーで、言葉は端的。人それぞれの生き方、死に向かう姿勢があって、それを人それぞれの受け止め方で受け止めていく。2010/01/16
NORI
1
家族に囲まれて生きた人は、家族に囲まれて死んでいく。酒が飲みてぇと言いながら生きた人は、酒が飲みてぇと言いながら死んでいく。多くの人は、生きてきたように、死んでいくのだ。 死を見つめることは、生きることを見つめること。死に様を考えるのは、生き様を考えること。 私も、格好良く死ぬために、格好良く生きたい。
つねき
1
終末期医療に興味があって読んで見た。実際こういういい話の影に辛いこともたくさんあるんだろうなとは思う。それはさておき、この本の文章はとにかく読みにくかった。主語と述語をいちいち句点でつなげたりするので、主述の関係がわかりにくい。口語であれば通じるのだろうけど、本として刷られる文章でこういった書かれ方をすると本当に読みにくい。あとは、1本1本の話の中でもいきなり話が変わり前後関係がつかめないこともあった。内容の良し悪しより文の読みにくさばかりが印象に残った。2013/08/08
マスオ
1
死んだカノジョの実家に置きっぱなしになっているので、買い直しての読了。何度か泣いた。2012/02/04
gitta
1
心に深く残った。ひとのまるごとを感じた。2009/11/20