内容説明
棋界最高位の名人をめざして棋士たちは、たがいに鎬を削っている。だが、そこまで登りつめる人はごく限られている。ありあまる才能を持ちながら、涙をのんだ棋士がいかに多いことか。名人になる人は生まれながらにそうなる運命に生まれついているのか…。将棋という人知を超えた深遠なゲームには人を魅了してやまぬ力がある。プロ棋士の世界の栄光と陰影。
目次
新人類の鬼譜(恐るべき子供たち;羽生にはかなわない;無表情な天才;羽生の試連;村山少年の天才ぶり ほか)
運命の棋譜(美しき敗者;ドン底からの脱出;大雪の日の名人挑戦者決定戦;大山の強味と弱味;大悪手の瞬間 ほか)
待ったをしたい棋譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーブル
11
昭和63年より平成元年まで『小説新潮』に連載された『新人類の鬼譜』は、羽生善治のデビューから竜王位獲得までの時期と重なる。まさしく将棋界の新人類が台頭してくる様を描いたものとなっている。 自らもプロ棋士である筆者河口氏が「ゲーム世代」と呼ぶ、羽生を初めとする少年棋士たちの、それ以前の棋士との違いは、単に将棋界に留まらぬものだったのではないか。 新人類の棋士たちの将棋は面白みに欠ける。 河口氏はそう言いたいようだ。テレビゲームのようだ、と。しかしそれは将棋界に限らぬ社会の流れの気がする。 2021/11/17
Kaz
5
映画館で「聖の青春」を観た後だったので、村山や羽生が注目を浴びていたころの空気癇に触れることができて満足でした。2016/11/24
みーふぃ
1
勝負師たちの世界と日々 考え
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- 和書
- 楽園の風が吹いている