内容説明
中里介山から藤沢周平、池波正太郎、司馬遼太郎まで、12人の時代小説作家の代表作を俎上に載せ、ユニークな視点から、その作家の魅力を鮮やかに取り出してみせる読書案内エッセイ。
目次
藤沢周平を持って豊島園に行こう
池波正太郎を開いてバブル経済を考えよう
柴田錬三郎の「眠狂四郎」とともにテレビ時代がやってきた
有吉佐和子と「婦女訓」を読み直そう
五味康祐の「柳生武芸帳」は情報戦争の見本帳である
三遊亭円朝といっしょに「真景累ヶ淵」を歩いてみよう
中里介山が見た「大菩薩峠」の見晴らし
白井喬二と「富士に立つ影」を眺めよう
海音寺潮五郎によって「男」をもっとよく知ろう
山本周五郎と「はにかむ」
松本清張とともに金の山にもぐりこむ
司馬遼太郎「幻のデビュー作」と「張り扇」
著者等紹介
池内紀[イケウチオサム]
1940年、兵庫県生まれ。ドイツ文学者。2000年、ゲーテ「ファウスト」の新訳(集英社)で毎日出版文化賞受賞
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