内容説明
初めて明らかになる細菌戦部隊731・石井四郎戦犯免責の真相。
目次
プロローグ 深い闇
第1部 加茂から満州へ(加茂;東郷部隊 ほか)
第2部 終戦そしてGHQ(「1945終戦当時メモ」;占領軍の進駐とサンダース中佐 ほか)
第3部 石井四郎ノートの解読(「終戦メモ1946」;鎌倉会議 ほか)
エピローグ 軍医たちのその後
著者等紹介
青木冨貴子[アオキフキコ]
1948年、東京生まれ。出版社勤務を経てフリーランスジャーナリストとなる。84年、渡米し、『ニューズウィーク日本版』ニューヨーク支局長を3年間務める。87年、作家のピート・ハミル氏と結婚
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感想・レビュー
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クリママ
40
アメリカ在住の筆者が石井四郎直筆のノートを発見したことから、占領軍が何をしたのか、あの時代の事実を知りたいと調査を始める。731部隊の施設は広大で、当初は石井の故郷千葉県加茂村の村民を呼び寄せて建築し、少年たちは危険な細菌を扱う仕事に就かせた。石井は大口で軍の多くの予算を分捕り、防疫研究室として石井式濾水機や人体実験をもとにした腸チフスなどのワクチン、細菌兵器の開発をした。内部の様子は書かれていないが、部署ごとの交流はなく、口外を固く禁じ、終戦直後は建物など証拠となるものを焼失させ、即座に内地に戻った。⇒2025/09/18
扉のこちら側
35
初読。典型的田舎の秀才だった男が、なぜ細菌部隊で人体実験を行ったのか。なぜ東京裁判で裁かれなかったのか。発見された直筆のノートから読み解く過去。731部隊についての知識がない状態で読みはじめたが、情報量が膨大で頭で整理がつきにくかったので、先に他の本などで概要を知ってから読んだ方がよかったと思う。2013/07/03
♡kana*
17
ぬぬぬ。 興味はある 知りたい けれど。やっぱり苦手。 途中で断念。 情けない。2016/05/05
J.T.
7
731部隊の満州での任務の詳細を暴くというよりも、GHQとの絡み、そして石井部隊がどのように戦犯を免れていったかを、実在の記録をもとに丹念に追った本。満州の731部隊も極東のGHQも、本部から遠く離れて独自に暴走していたのが分かった。米国主導のミドリ十字の創設や亀井貫一郎、内藤良一などいろいろと興味深いトピックが多い。2017/01/11
mitya
7
731部隊の隊長だった石井四郎直筆のノート2冊を著者が手にしたところから、いかにして731部隊に関わった軍医たちが戦犯免責されたのかを丹念に取材している。まさに戦争の闇の中の闇の部分。2016/09/24




