出版社内容情報
谷崎潤一郎、溝口健二、衣笠貞之助――ドイツ表現主義映画の傑作『カリガリ博士』が、日本の作家や映画監督達に与えた衝撃をたどる。ドイツ表現主義映画の代表作『カリガリ博士』が大正時代の日本にもたらした驚きとは? みずから進んで映画評を執筆した谷崎潤一郎。日本最初の表現派映画を試みた大泉黒石と溝口健二。新感覚派の小説家たちの協力を得て、前代未聞の前衛映画『狂つた一頁』を製作した衣笠貞之――助精神病院を舞台に、狂人の妄想をグロテスクに描き出した『カリガリ博士』が日本の芸術家たちに与えた衝撃を精緻にたどる評論集。
四方田 犬彦[ヨモタ イヌヒコ]
内容説明
大正時代、ドイツから到来した一本の怪奇映画が日本中を震撼させる。若き日の谷崎潤一郎や溝口健二を映画へと駆り立てた『カリガリ博士』の恐怖と魅惑とは。20世紀文化の黄金時代をめぐる待望の評論集。
目次
谷崎潤一郎 1918(巣箱を出た小鳥;谷崎潤一郎の映画時代;『カリガリ博士』の評 ほか)
大泉黒石と溝口健二 1923(フィルム復元の試み;混血作家と新進監督;『血と霊』を読む ほか)
衣笠貞之助 1926(発見された実験作;女形役者、監督となる;製作と公開 ほか)
署名はカリガリ
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年大阪府箕面生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。エッセイスト、批評家、詩人。文学、映画を中心に、多岐にわたる今日の文化現象を論じる。明治学院大学、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学、中央大学校(ソウル)、清華大学(台湾)などで、映画史と日本文化論の教鞭をとった。著書は140冊に及ぶ。『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『翻訳と雑神』『日本のマラーノ文学』で桑原武夫学芸賞を、『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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