学問

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  • サイズ B6判/ページ数 292p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103668138
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。四人は、友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。やがて思春期を迎える彼らの、生と性の輝き。そして、いつもそこにある、かすかな死の影。高度成長期の海辺の街を舞台に、彼らが過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぎ出す、かつての少年少女のための成長小説。

内容説明

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は、友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づいていく彼らの毎日を彩る、生と性の輝き。そしてやがて訪れる、それぞれの人生の終り。高度成長期の海辺の街を舞台に、4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぎ出す、渾身の傑作長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おくちゃん🌸柳緑花紅

76
訃報記事が良いアクセントになり、まだ青いリンゴたちが赤いりんごになっていくまでのお話。あの日私のおしっこで濡らしてしまったテンちゃんのランニング。今日はテンちゃんの涙が私のワンピースのサッカー地をふやかす。「おあいこ」テンちゃんが幼いころ言っていた「死ぬのはいつでもいいけど、おれ全うしてしにたい」彼は全うしてしんだのかなぁ?そして最後の訃報記事を読んで、一番最初の訃報記事を捲ることになる仕掛け?詠美さんは久しぶり。また読もう。2015/01/30

モモ

57
小学校高学年から大学生までの子どもから大人になる時期。仁美と千穂、無量、心太の四人は不思議な縁でつながり、ともに大人になっていく。初めて知る男女の性愛などに、とまどいながらも互いに気遣いながら一歩一歩成長していく四人がなんだかうらやましい。ところどころに現れる四人のその後の新聞記事が人生を感じさせる。なんだか忘れられない一冊です。2021/07/22

うわじまお

53
田舎で暮らす仲良し男の子2人、女の子2人の4人組が、大人の階段を登っていく過程を描いた物語。こんな仲間、経験、いいよな~としみじみ思いながら読み進め、心地よく読了。山田詠美さん、さすがですね^^2017/12/15

kishikan

45
うーん、分からん。「学問」というタイトルと内容との関係が?。ストーリーとしては、子どもの頃から大人(高校生まで)になるまでの、心と体の変化、友人関係と恋愛関係が描かれている。「友人関係と男女の仲」が先鋭的に描かれているところが、山田詠美スタイルとでも言うのであろうか。海辺の町(どれほどの田舎か分からないが)での、男女4人の幼い頃のかけがえのない時間(でも、スーパーチルドレンだねこの子ども達は)、そして章ごとに、各人毎の訃報記事が書かれ、生と死を見事に浮かび上がらせている。う~ん、文学的で読ませる!見事!。2010/01/16

nyanco

40
4人の少年少女の成長と性長のものがたり。特に東京から来たフトミとテンちゃんの出会いのシーンが良い。秘密を共有すること、秘密を守るためのおあいこ。読者もテンちゃんに一目惚れしてしまい、物語が始まる。性に興味を持った彼らが成長し、各々が迎える初体験。ここでは思わぬ交差があるのだが、これも青年期ゆえなのだろうか。私は好きな作品でした。ただ、このタイトルと表紙は、どうなんでしょう。結構凝った造りなのですが、平台では、ちょっと寂しげ。2009/07/12

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