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月日の残像

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103606086
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

時間の堆積のなかから浮かびあがる、苦さと甘やかさのないまぜになったさまざまな記憶――。練達の文章で描かれた待望のエッセイ集。

消えようのない記憶を刻んでいった人々がいよいよ鮮やかに甦る――。疎開先で亡くなった母、早世した四人の兄たち、後妻としてやってきて、三年で去っていった理知的な義母、若き日の松竹撮影所時代の思い出、木下恵介、寺山修司、向田邦子ら忘れえぬ人々。時間の堆積のなかからうかびあがる苦さと甘やかさのないまぜになったさまざまな記憶を練達の文章で描きだす、大人のためのエッセイ集。

内容説明

疎開先で亡くなった母、早世した四人の兄、父の晩酌、松竹撮影所時代、木下恵介、寺山修司、向田邦子の思い出…。胸を揺すぶり、深々と沁みてくる、静かな驚きにみちたエッセイ。

目次

武蔵溝ノ口の家
下駄を履いていたころ
Oさんの綿の話
減退
七回忌もすぎて
一九六〇年以前
シナリオライター
土の話
三男と五男
抜き書きのノートから〔ほか〕

著者等紹介

山田太一[ヤマダタイチ]
1934年東京浅草生まれ。脚本家。早稲田大学卒業後、松竹大船撮影所入社。演出部で木下恵介監督の助監督に。65年独立。以後約半世紀にわたって、『岸辺のアルバム』『早春スケッチブック』『ふぞろいの林檎たち』『キルトの家』など多くの名作テレビドラマを手がける。88年『異人たちとの夏』で山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

52
第13回小林秀雄賞。敬愛する山田さんのエッセイは何冊も読みましたが、ここまで私生活に踏み込んだ作品は初めてでした。戦中・戦後の貧しく苦しかった暮らしが、普通の人達へのあたたかい眼差しに繋がっているんですね。家族を描くという点では向田邦子さんの傑作「父の詫び状」を思い出しました。2016/03/06

団塊シニア

41
自伝的エッセイ、木下恵介監督に言及した内容が印象的であった。2015/09/15

Willie the Wildcat

22
家族、先輩、仕事仲間、師匠・・・。人との出会いが、”年輪”となる。人として、社会人として、プロとしての軸。印象的なのが『忘れた自分』。無意識に避けていたことに直面し、自己を振り返る。苦く、哀しくもある想い。これも、軸。『下駄を履いていた頃』の、普遍性への心のあり方が根底かもしれない。映画とテレビで揺れる心情にも、著者の人柄を感じる。蛇足だが、表紙はやはり二子多摩かなぁ・・・。2014/04/15

にしがき

17
👍👍👍👍 頭木さんの『食べることと〜』で引用されていた本。雑誌連載のエッセイ。引用箇所の「たちまち『なごやかになれる』人々がなんだか怖い」という回はやはり良い。トリュフォーの作品で映画プロデューサーが「私は陰の存在だよ」と言うセリフを切り口にした回も良い。「なんであれ人間の営みは、どうしても『陰の存在』を生むし、必要ともしてしまう。それを当然のこととして生きるのでは満たされず、誰しもが光を浴びずにはいられなくなるような孤独が、今はいうまでもなく日本にも広がっている」そう、今の人は孤独なのだ。2021/12/25

ひさか

11
2013年12月刊。新潮社の雑誌考える人2005年冬号〜2013年夏号連載のエッセイ。引出しが多いというか、深いというか、凄みすらある興味深い話があちこちに出てくる。精妙で微妙な機微を感じます。さすが山田さん、深淵で面白い。2015/02/20

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