出版社内容情報
忘れ去られた骨片の身元を特定できた瞬間、時を超えた人間ドラマの扉が開く。感動実話。白い原野に散らばる無数の人骨。執拗な爆撃で指の爪の大きさにまで砕かれた骨片のひとつひとつが、かけがえのない人生を宿している。戦場で重傷の少年を抱えて走った兵士。相撲大会の出場記念メダルで望郷の念を慰めた兵士――かつての激戦地から家族の待つ故郷へ、あらゆる手段を尽くす夫婦が綴る、心震わす「奇跡」の物語。
【目次】
内容説明
雨ざらしとなった骨片のひとつひとつが、かけがえのない人生を宿している。この破片は人だ。そこには人生と未来があったはず。大切な家族があり、奥さんや子供が帰りを心待ちにしていたかもしれない。この人はいったいどんな人生を送ったのか。どんな夢や希望を持っていたのか―それを猛烈に知りたいと思う。そして魂を根底から揺り動かされるように、帰郷させてあげたいと願う。驚きと感動の記録。
目次
1 戦場に眠る招き猫
2 菩薩は洞窟壕で微笑む
3 無邪気な鉄人
4 詐欺師たちとの戦い
5 ある軍国少年の物語
6 「ミノルタ・ベスト」の点と線をむすぶ
7 佐岩さん、あなたは誰ですか
8 相撲大会のメダルに刻まれた望郷
9 命の恩人と「心の夫」
10 錆びついた軍刀の謎を追って
11 なぜ戦場に女性と子供がいたのか
12 そこに眠るのは「日本人」だけではない
著者等紹介
浜田哲二[ハマダテツジ]
1962年、高知県出身。元朝日新聞社カメラマン。2010年に会社を早期退職後、青森県の世界自然遺産・白神山地の麓にある深浦町へ移住し、フリーランスで活動中。沖縄県で20年以上、戦没者の遺骨収集と遺留品や遺族の手紙返還を続けている。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員
浜田律子[ハマダリツコ]
1964年、岡山県出身。元読売新聞大阪本社記者。1993年、結婚を機に退職後、主婦業と並行してフリーランスで環境雑誌などに原稿を執筆。夫・哲二と共に沖縄県で遺骨収集と遺留品や遺族の手紙返還を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。