出版社内容情報
庭のその木は、人の生殖に力を与えるという。人類の業を抉る三島賞受賞作。幼い頃に2階から落ちたが庭の橘の木のおかげで助かったことがある恵実。以来、木の力を恵実が媒介するという噂が流れ、子どもを望む人々が大勢家を訪れるようになった。自分にすがる彼らの気持ちに戸惑いながらも役割を果たす恵実だったが、そのことが自身や家族に暗い影を落とし――子孫繁栄という常識を揺さぶる問題作。
【目次】
内容説明
幼い頃に2階のベランダから落ちたものの、庭の橘の木のおかげで助かったことがある恵実。以来、橘の木が持つとされる妊娠をもたらす力を恵実が媒介するという噂が流れ、子どもを望む人々が家を訪れるようになった。自分にすがる彼らの気持ちに戸惑いながらも役目を果たす恵実だったが、媒介としての人生は家族や自身に暗い影を落としていく―。庭に立つ橘の木、その力を信じ「子孫繁栄」に翻弄される人間の業をえぐる、気鋭の問題作。第38回三島賞受賞作。
著者等紹介
中西智佐乃[ナカニシチサノ]
1985年、大阪府生まれ。同志社大学文学部卒。2019年、「尾を喰う蛇」で新潮新人賞を受賞しデビュー。2025年、『橘の家』で第38回三島由紀夫賞に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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