出版社内容情報
なぜ母は義父を殺して死んだのか? 事件の当事者が背景を綴る慟哭の手記。18歳の春、母が義父を殺して自死した。あれから16年、ひとり取り残された僕は母の生涯を辿る旅に出た。日本に出稼ぎに行った韓国人の母を求めながら、韓国と台湾で暮らした幼少期。日本で母と義父と過ごした中高時代。そして、「あの日」までの経緯。母親に愛されたいと願った息子が心中事件の背景を綴るノンフィクション。
内容説明
大学入学直前の春休み、義父が自宅で血まみれで死んでいた。義父を殺した母は、飛び降り自殺を図った―。それから16年。母への割り切れない思いを抱え続けていた「僕」は、ドキュメンタリー番組出演をきっかけに母の生涯をたどる旅に出た。その過程ではじめて知った事件の背景。そして、音信不通になっていた実父との再会。無理心中事件で取り残された息子が悲劇を受け止め、乗り越えていく日々を綴ったノンフィクション。
目次
第1章 どうしてお母さんに会えないの?―韓国 0歳~7歳
第2章 父と母と暮らしたい―台湾 7歳~12歳
第3章 母と義父との家族―日本 12歳~18歳
第4章 母のことを知って欲しい―日本 18歳~29歳
第5章 なぜ母は義父を殺したのか?―日本・韓国・台湾 29歳~34歳
第6章 父とともに生きていく―日本 34歳~現在
著者等紹介
前田勝[マエダショウ]
1983年、韓国人の母と台湾人の父の下、韓国で生まれる。7歳まで韓国、12歳まで台湾で暮らす。日本人と再婚した母に呼ばれて12歳で来日。大学入学直前、母が義父を殺して無理心中を図る。大学中退後、東京NSCに入学。卒業後は舞台俳優となる。客演の傍ら劇団を主宰し、母の事件を描いた舞台を上演。2018年、ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」に出演し、母の生涯を辿る。同番組は北米最大級のメディアコンクール「ニューヨーク・フェスティバル2019」ドキュメンタリー・人物伝記部門で銅賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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